著作権法にも特許法と同じように「裁定による知的財産の利用」についての規定があります。

著作者の意志よりも、公益を優先する必要がある場合には、文化庁長官による強制許諾が認められています。

チーたん
あいぴーが聞いてる曲、良いね♪
あいぴー
そうやろ。いきものがかりの曲好きやねん
ふっくん
それ、いきものがかりが創った曲じゃなくて、スピッツの曲ですよ。
いきものがかりがカバーしただけです。
あいぴー
そうなん?いきものがかりが創ったんかと思っとったわ
チーたん
ぼくも勘違いしていたことがあるよ。平井堅がカブトムシって曲を歌っていたから平井堅の曲かと思っていたけどaikoの曲だった
あいぴー
そこは間違われへんやろ・・・(ーー;)
チーたん
カバーされる側としては、嬉しいのと反面、自分の曲をカバーして歌っている人の曲かと勘違いされてしまうおそれがあるから、複雑だよね。
特に、中の悪いアーティストに勝手にカバーなんてされたくないと思う。
著作者は、著作権に基づいてカバーするのをやめろって言えないの?
ふっくん
言えますよ。でもね、一度CDに録音された楽曲については、著作権者が新しい録音利用を拒否できない場合があります。

たとえば、あるアーティストが他人に自分の著作物の二次的著作物を創られるのが嫌で許諾を与えなかったとします。

その場合でも、CDを発売して3年が経過すれば、そこに収録した楽曲については、別のアーティストがそのCDに録音されている曲をカバーしたものを販売することを拒否できなくなるのです。(ただし、1971年年以降に録音された曲に限る)

これを裁定による著作物の強制許諾といいます。

商業用レコードへの録音等
著作権法69条 

商業用レコードが最初に国内において販売され、かつ、その最初の販売の日から三年を経過した場合において、当該商業用レコードに著作権者の許諾を得て録音されている音楽の著作物を録音して他の商業用レコードを製作しようとする者は、その著作権者に対し録音又は譲渡による公衆への提供の許諾につき協議を求めたが、その協議が成立せず、又はその協議をすることができないときは、文化庁長官の裁定を受け、かつ、通常の使用料の額に相当するものとして文化庁長官が定める額の補償金を著作権者に支払つて、当該録音又は譲渡による公衆への提供をすることができる。

チーたん
CDが発売されてから3年経っていれば勝手にカバーしてCDに録音して販売してもいいの?
ふっくん
「無断で」するのはダメですよ。
まずは「協議」をする必要があります。
お願いしたけど許諾をもらえない場合は、文化庁長官の裁定を受けて補償金の支配をすれば、カバーして、それをCDに録音して販売出来るようになります。
あいぴー
じゃあ、うちもゆずの「森のくまさん」歌ったろ!
許諾を貰えなかったら裁定による強制許諾をしてもらって無理やり歌うわ!
チーたん
突っ込みどころが多すぎる発言やめてよ!(笑)