ブランディングには様々な手法があります。
広告を打つのが有効な業界もあれば、クチコミがものをいう業界もあります。

今回、ふっくんはなんだか過激な発言をしていますよ。

あいぴー
昨夜居酒屋に行って、会計のときにホットペッパーのクーポンを提示したら割引してもらえんかったわ。
腹立つわ~

ふっくん
なぜ最初に見せないと割引してもらえないかわかりますか?

あいぴー
・・・そういえば考えたことなかったわ。なんでやの?

ふっくん
最初に見せてもらうと、お店側は、食事の量を減らして提供できるのです。

あいぴー
なんやねんそれっ!!

ふっくん
お店側としてはクーポンを見てきた客も何も見ないで来た客も平等に扱うことにはなります。

しかし、クーポンを見てきたお客様を騙していることになりますので不誠実ですよね


あいぴー
二度といかんわっ!

ふっくん
お店側としては、集客にコストがかかっているのだから、それを少しでも回収しようとしてそんな手段をとるのでしょうが、こういった不誠実な対応はブランディング上好ましくありません。

チーたん
といってもお店側の気持ちになったらそうしたくなるのもわかるよ。
飲食業って大変だもん

ふっくん
大変だからこそしっかりブランディングをして経営を楽にする必要があります。
目先の小銭を拾い集めていては、ブランディングなんてできませんよ

チーたん
ブランディングには時間がかかりすぎるからな・・・
お店は生きていけなくなっちゃう

ふっくん
ブラックな体質で従業員をこき使って少しでも利益をあげるとか、お客様を騙して利益をあげるといった方法は長続きしないでしょう。
誠実に愚直な経営を続けていったほうが、結局は、お客様も従業員も会社もハッピーになれると思いますよ。

チーたん
正論だけど仕事をしているときはそんなことつい忘れてしまいそう

ふっくん
海外の例を出して恐縮ですが、アメリカでは、食品に関して誠実な商品を販売している業者が売上をぐんぐん伸ばしているようです。

その理由は、実は、身体に悪い成分の入っている食品ほど、「ヘルシー」と書いてあったり、スリムで健康的なモデルがパッケージに付されているということに消費者が気づいてしまったからです


あいぴー
あ、それわかる!パッケージは健康的なんやけど、原材料を見ると植物油脂が使われていたり、原産地が書いていなかったりする。

ふっくん
さすがあいぴー。食品に関してはこだわりがありますね

あいぴー
身体に入ってくるもんは怖いから気になるねん

ふっくん
小さな会社が売っている商品だけでなく、昔からある大企業が販売している食品もそうです。
お菓子の原材料は安い植物油脂や中国産のはちみつなんですよね。
安く売るためには仕方がないのですが、最近では消費者が賢くなってきているので、パッケージの良さと原材料の悪さに乖離を感じています。
しかし、企業側は利益を出すために、健康な子供はみんな食べている、という印象を与えて、親に買わせようとします。

そして、消費者は、疑問を感じながらも「これを食べれば健康になれる。しかも美味しいし。昔から売られているものだから大丈夫。」と「思い込んで」商品を買っていきます。

食品メーカーの宿命は、商品が売れることと考えたら、確かにキャッチコピーなどに力を入れてゴリ押しで売っていくのもいいのかもしれません。


ふっくん
しかし、社長さんたちは、自分のところで作っている商品を、自分が食べているのでしょうか?自分の子供に食べさせているのでしょうか?

もし、これにはい、と答えられないようなら、ブランドを破壊して構築しなおす良い機会かもしれません。

今まで消費者を欺いていたことを素直に認め、これからは「本当に」ヘルシーなものしか創らない、そう決意して本当に健康的なものだけを販売してもいいかもしれません。


チーたん
勿体無い!せっかくブランドを築いたんだからそのブランドは保持したままで、別ブランドを立ち上げればいいじゃない

ふっくん
それもそうですが、ブランドを「生贄」にすることも強力なブランディングになると思うんです。
今までコツコツと積み上げてきたブランドを殺してしまい、新しいブランドを立ち上げる・・・

よっぽど勇気がなければできませんよ。


あいぴー
でも、当たればすごそうやから、倒産覚悟でやってもエエな

ふっくん
倒産は困りますが・・・(笑)
しかし、健康志向のお客様がロイヤルカスタマーとなってくれるでしょうね。

ふっくん
ブランドの良さをわかる人にだけわかってもらえばいいのです。

その人がブランドのファンとなり、無料でブランドを宣伝広告してくれます。また、本当に自信があるなら、お客様を工場に招待することだってできます。すると、品質の良さがクチコミで広がります。

やらせのレビューとは違って、本物の口コミは絶大な力を持ちますよ。


チーたん
痛みを伴う改革かぁ。ほんと、勇気がなくちゃできないよね。

ふっくん
最近の消費者は本当に賢いんですよ。
農作物だって、生産者の顔や名前が見えているだけでは買いません。

そんなお客様の要望に応えることができる商品を作ることが出来れば、たくさんのファンに支えられて短期にブランディングができるでしょうね。