特許権のような知的財産権は、有体物よりも金銭的価値があります。

したがって、特許権を生み出してくれる発明者は会社の中でも大切にすべき存在です。

しかし、あまりにも高額の報奨金を発明者に支払ってしまうと他の社員の不満がたまりますし、報奨金が低すぎては発明者のモチベーションを維持できません。
悩むところです。

チーたん
発明者報奨金って何?
ふっくん
文字通り発明者へ支払われるお金のことですよ。

発明を完成させたときに支払われるお金や、特許出願をしたときに支払われるお金(出願時保証金)、その出願が登録されたときに支払われるお金(登録時登録保証金)、さらに、その特許を使った製品が売れたときに売上の一部を支払うお金(実績保証金)などがあります。

ふっくん
保証金の支払い方には二通り考えられます。

一つは、個別契約方式です。

最初に契約しておくので、後になって「そんなの聞いてないよ!」と従業員が言い出して争いになることを避けられますが、発明の件数が多い会社では、全てについて個別に評価して契約をするのは困難です。

もう一つは、出願保証のみの場合が考えられます。

最初に支払えば支払い義務はなくなりますが、保証金が低額になりやすいので、発明者に不満がたまりやすいといえます。

チーたん
発明者としては嬉しいけど、発明者にだけ特別に支払われるのってずるくない?

努力しているのは他の社員も同じなんだから

ふっくん
そうですね。ただ、発明という知財が生み出す収益は桁違いですからね。
あいぴー
うちは、発明者だけでなく、営業とかにもたまに賞与出すで。
ふっくん
社員のやる気を出させる方法はお金が全てではありませんが、評価されているという気持ちにさせてあげられますから、賞与を出すのは良いことだと思いますよ。

知財を生み出せるのは発明者だけとは限りません。営業だって例えば営業方法や品質改善について素晴らしい知財を生み出すことができますよ。

知財は発明だけではないんですから。

会社が知財を大事にする雰囲気だと、社員も積極的に知財を生み出そうという気持ちになりますよね

あいぴー
うちな、ものづくりは人づくりだと思ってんねん。

社員のモチベーションを上げるためには、なるべくその人がやりたい仕事をしてもらうようにしてんねん。

お金っていう餌で釣るよりも、やりたい仕事をしているときに人は一番輝くからな。

ふっくん
情熱を持って働いているときに、人は一番やる気がわきますよね。
下手にお金をもらうよりもやりたい仕事をやらせてもらえる方がやりがいがありますものね
チーたん
そうそう。逆に好きでやっていることに金銭的な報奨を与えられると、やる気を失ってしまうこともあるしね。
ふっくん
いかにして社員をやる気にさせるか経営者の手腕が問われますね。
あいぴー
人育ては子育てと同じや。
ガミガミ勉強しなさいというよりも、好きなことをめいっぱいやらせてあげる親の方が才能を伸ばしてあげられるやろ?

放置するのではなく、干渉しすぎるのでもなく、適度に裁量に任せるのが最良(笑)

チーたん
あいぴーは、発明を完成させたときに金一封をくれるだけでなく、皆の前で褒めてくれたり、壁に僕の名前を貼りだしたりしてくれるよ。それから、社長室に行くといつでも僕の大好きなお菓子を用意しておいてくれるんだ(笑)
ふっくん
お金よりも意外とそういうことのほうが大事なのかもしれませんね。今日は珍しくあいぴーから学びました
あいぴー
珍しくは余計やっ