知的財産権なんて気にしたこともない会社も存在すると思います。

しかし、知的財産権を取得しておかないと、いざというときに保護が受けられません。

ここでは不正競争防止法により最低限の保護が受けられることを紹介いたしますが、業務上の利益を最大限に保護し、また収益をよりあげるためには、知財を適切に保護することが必要となります。

あいぴー
うちの製品とそっくりな製品を販売している会社を見つけたで!
やめさせたいのやけど、どうしたらエエ?
ふっくん
知的財産権に基づいて差止請求をすればいいでしょう。

どんな知的財産権を持っていますか?

あいぴー
知らん
知財担当者に聞いてや
チーたん
ごめんね、ふっくん。ぼくから説明するよ。
この商品については、特許権はおろか、商標権も意匠権もまだ取っていないんだ。
知的財産権の取得はお金がかかるからね・・・
あいぴー
どうみてもコピー品やで!知的財産権を取っていないと保護されないなんて酷いやん!
どうにかならんの?
ふっくん
不正競争防止法で保護される可能性がありますよ。
チーたん
どんなふうに?
ふっくん
他人の商号や氏名、商品の容器や包装など商品や営業を表示するものとして消費者の間で有名なものと同じまたは似ている物を販売等する行為は「不正競争」とされ、差止請求や損害賠償請求、一定の場合には刑事罰の対象にもなります。

不正競争防止法第2条1項1号

この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。
一  他人の商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するものをいう。以下同じ。)として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為

あいぴー
それ、エエやん!
ふっくん
しかし、あいぴーの会社で売っている商品やその形状等に周知性または著名性が必要です。
また、「混同」が生じていなければいけません。
チーたん
周知?著名?
ふっくん
簡単にいうと、周知は、有名ということです。
著名というのは有名よりももっと有名。だれでも知っているというレベルです。
チーたん
うちの会社の商品なんて周知性を獲得しているかどうかも怪しいよ!
ふっくん
仮に周知性を認められたとしても立証責任(侵害したものに不正の目的があったか等)は不正競争防止法の場合、侵害された側、つまりこの場合はあいぴーが立証しなくてはいけません。
たくさんの証拠を集め、提出しなければいけないので、時間と労力がかかります。

また、他の知的財産権の侵害と比べ、損害賠償の額はかなり低額になります。

チーたん
そうなんだ・・・
ふっくん
他の知的財産権を取っておけば、この立証責任は侵害した側に移ります(過失の推定)。
チーたん
不正競争防止法での保護って商標権や特許権なんかとは違って、登録をする必要はない分楽だけど、その分保護は弱まるんだね・・・。
ふっくん
知的財産権の取得は手間もお金もかかりますが、保護の強さでいったら不正競争防止法での保護とは比べ物になりませんからね。
重要な標章やデザインなどについては、知的財産権を取得しておくべきです。

商標権や意匠権さえ取っておけば、有名である必要もありませんし、自分だけが独占排他的に使用できますよ。
また、使い方次第では、単純にモノづくりをしているよりもよほど稼げます。

チーたん
これからはしっかりと知的財産権を取得するように気をつけるよ。
ふっくん
そうすべきです。
知的財産権をとらずに不正競争防止法での保護に頼っているだけの会社は侵害者から甘く見られます。

侵害者は法律ギリギリの範囲で模倣してきますよ。

金銭的な損失は計り知れませんし、精神的にも辛いですよ。
明らかに模倣されているのにほとんど保護されないのですから・・・

自分の会社は小さいから知的財産権を取る余裕なんてない。なんて思わずに、小さくて有名じゃない会社だからこそ、知的財産権での保護を図るべきです。

チーたん
うん!
ふっくん
ちなみに、以下のような行為も不正競争とされます。
もちろん商標権や意匠権を取ることをお勧めしますが、取得していない会社が真似されてしまった場合には参考にしてください。

他人の商品の形態を模倣した商品の譲渡・輸出・輸入など(不正競争防止法2条1項3号)

窃取・詐欺・脅迫その他の不正の手段により営業秘密を取得等する行為(不正競争防止法2条1項4号)

営業秘密を保有する者からその営業秘密を示された場合において、不正の利益を得る目的でまたはその物に損害を加える目的でその営業秘密を使用したり開示する行為(不正競争防止法2条1項7号)

商品やサービスの広告や取引書類などに、原産地・品質用途・数量などの誤認をさせる表示をする行為(不正競争防止法2条13項号)

競争関係にある他人の営業上の信用を害する虚偽の事実を告知・流布する行為(不正競争防止法2条1項14号)