製薬会社では主力製品の特許切れを前に大幅なリストラを行うところが増えています。

この場合において早期退職の対象となるのは45歳以上の人です。

 

なぜなら、45歳以上の人は企業にとっては”コスパが悪い”からです。

 

同じ能力なら支払う金額が低くて済む若い人材を雇いたいのが雇用者側の理論です。

 

年功序列が支配する日本の企業において、管理職にまで昇りつめた45歳以上の人は、格好の早期退職勧告のターゲットとなります。


さて、45歳以上の人が転職する場合、年齢がネックとなって仮に応募先があっても面接まで進めることはわずかです。

 

特に、同業他社へ転職する場合、業界全体のリストラが行われているような状況では転職は困難を極めます。

 

 

したがって、異業種・異職種へ転職せざるを得ません。

 

そうなると、今まで培ってきた専門知識や経験を活かすことができなくなります。

 

 

異業種へ転職する場合には、専門知識ではなく、他の能力、たとえば、管理能力や企画力などが発揮できる場所へ転職すると良いでしょう。

 

なお、45歳以上の人が転職する場合、よほど特殊なスキルを持っていない限り、給料が4割程度は下がることを前提にしたほうが良いでしょう(今の年収が900万円なら転職先では540万円程度)。

終身雇用制度の下では勤続年数が増えると同時に年収が上がってきましたが、転職先ではゼロからのスタートです。しかもライバルは若い人たちです。

低い年収を受け入れる覚悟がなくては転職には成功しないでしょう。
その覚悟がないなら今の会社にしがみつくしかありません。

 

 

また、勤務地を限定してはいけません。日本中どこにでも転勤するという意思表示をしないとさらに求人枠は限られてしまうからです。
さて、今まで製薬会社で働いてきた人が転職先を探す場合、色々と候補はありますが、私のお勧めする候補の一つ目は地方のドラッグストアです。

 

もちろん薬剤師資格を持っていることが大前提ですが、薬剤師資格さえ持っていれば、年齢が40歳を超していても50代でもドラッグストアへの転職は可能です。

 

しかも給与は高めです。

地方ならかなり高額の給与も見込めます。

 

反対に都心部だとたとえ薬剤師と言えども低めの給与です。

地域にこだわらないならば地方のドラッグストア勤務を目指しましょう。
 

お勧めの転職先の二つ目は、ジェネリック医薬品の会社への転職です。

今までMRをしていたのなら同じようにMRとして働くことも出来るでしょう。
新薬開発会社とは違い、ジェネリック販売会社なら特許切れに伴う売上の減少は起こりにくいので、転職後もリストラに合うということは少ないでしょう。

 

上記以外の転職先がいい場合は、自分の強みを活かして転職することが重要になります。

 

この場合に言う「強み」とは上述したように管理能力やコミュニケーション能力など資格などで測れない能力です。
これについては自分では客観的に判断出来ないでしょう。

 

したがって、第三者に判断してもらう必要があります。

そして、自分も気づかなかった自分の強みがわかったらそれを履歴書の志望動機などに落とし込んで有利に転職活動を進めましょう。

 

45歳以上の転職は恐ろしく困難で、一人で転職活動をしても転職に成功しませんが、他者の力を借りれば不可能ではありません。

10社や20社に断られてもヘコタレずに頑張りましょう!