いじめが原因で鬱になった。会社に不信感を持った。これ以上ここで長く働きたくない。人間関係をリセットしたい・・・

様々な理由で退職したい人がいます。

 

しかし、退職理由について本音で答えてしまうとあまりにもネガティブ過ぎて悪いイメージを与えてしまう気もします。

 

そこで、円満退職しやすい&採用されやすい前向きな退職理由の書き方・伝え方についてご説明したいと思います。

前向きな退職理由の書き方

 

まずは、「そもそも退職するときに会社に退職理由を言う義務はあるのか」ということについてですが、

 

 

・・・ありません!

 

「法律でそのように決まっている」なんて言う人がいたらひっぱたいてやってください(笑)

 

 

退職したいという人を無理やり辞めさせないようにするということは違法ですので、会社が辞めさせてくれない場合は、会社に責任があります。
それだけ労働者の権利は保障されています。

 

極端な話、嘘の退職理由を書いて退職してしまっても良いのです。

ただし、転職するときに転職先に嘘の退職理由を言うのは止めるべきです。後になって食い違いがあることに気づかれる可能性があります。そして嘘が判明し会社に居づらくなることがありますから嘘をつくことはお勧めしません。(例:親の介護のためといって辞めたが、両親と近所のショッピングモールで買い物をしているところを会社の人に目撃されてしまい、後日その話を会社で話され辻褄が合わなくなった)

 

また、職務経歴書に退職理由を詳しく書く必要もありません。

 

 

では、なんて書くのが良いのでしょう?

 

それは、自分の都合による退職(たとえば、結婚、親の介護など)の場合は「一身上の都合」、会社の都合による退職(会社が倒産など)の場合は「会社都合」でOKです。

 

「ステップアップのため」とか「なんとなく」なんて書いてはいけません。
落ちますから。

 

職務経歴書に書いてはいけないだけでなく、面接でもそんなことは言ってはいけません。
心の広い採用担当者でなくてはそんな本音は受け入れてくれませんから。
 

 

では、退職理由を詳しく聞かれた場合、どのように答えるのがベストなのでしょうか。

 

通常は、「その問題を解決するために何をしたか。今後同じ状況下に置かれた場合どのように解決するのか」ということを実体験に即して答えるのが良いと思います。

 

たとえば、前職の退職理由が「妻の両親の介護のため妻の地元に住みたかった」である場合、「妻の希望を最優先するために転職を決意した」で良いと思います。今後同じ状況に置かれることはないでしょうが、自分の両親の介護のときはどうするのかと聞かれるので要注意です。

 

ただし、たとえば、「社長がワンマン経営をする人に代わってしまい、従順でない人は役職を奪われた」という場合には採用担当者もある程度理解してくれます。
この際、あなたがどう考え、どう対応したのかということまで聞かれると思いますから自分なりの答えを出しておくべきでしょう。

退職理由を述べるときに最も大事なこと

退職理由を述べるときの基本は「前向きに(ポジティブに)」です。

たとえ後ろ向きのネガティブな退職理由だったとしても言い方を少し変えるだけで前向きな退職理由に変貌します。

 

転職先の採用面接で退職理由を言う際に、ネガティブな退職理由を言い換えずにそのまま伝えてしまうと採用担当者に「うちの会社も同様の理由でやめるのではないか」と不安感を抱かせてしまいますから。

 

採用側にとってみれば、「長く働いてくれる人材」を雇いたいのです。すぐに辞めそうな人なんて最初から雇いたくないのです。

 

ですから、必ず後ろ向きな退職理由を前向きな退職理由に言い換える練習を積んでおいてください。

 

 

では、具体的にどのように”変換”すればいいのか例を挙げてみましょう。

 

人間関係が嫌で辞めた →例① 周り中優秀な人ばかりでとても勉強になる職場でした。でも、優秀な個人がそれぞれ働いているだけだったので足し算にしかなっていないのでは?と疑問を持ちました。チームワークで力を発揮すれば足し算ではなく、掛け算になるので素晴らしい成果を出せると考えました。

 

例②とても気さくな人たちばかりでアットホームな感じで仕事をさせてもらえました。

しかし、スキルを高めたい私としては、仕事中は仕事に集中すべきなのではないかとおもうようになりました。そこで、一人ひとりがプロフェッショナルとして働ける場所で自分の力を更に高めたいと思いました。

 

(例①は、ネガティブに言うと、「みんな自分勝手で協力なんかしない冷たい雰囲気の会社だった」で、例②は、「公私混同してウザい人がいてゲンナリした。黙って仕事しろよ」です(笑))

 

トップがワンマンでついていけない → トップの理念に共感しながら働きたい。

 

ノルマがきつすぎる → 一件ずつ腰を据えてじっくりと取り組みたい。自分の仕事に誇りと責任を持ちたいと思った。

 

こんな感じでネガティブな退職理由もポジティブに言い換えれば、転職したい理由としてはなかなか良いとは思いませんか?!

 

「綺麗事を・・・」なんて言わずにぜひ言い換えてください。ものは言いようです。
言い換えるだけで印象が変わって採用されるなら言い換えくらいいいじゃないですか。

 

なお、自分一人では客観性がありませんから、職務経歴書をチェックしてもらったり、面接の相手をしてもらうと良いでしょう。
私も知財(特許)業界への転職者限定ですが職務経歴書のチェックや面接練習の相手になりますのでご連絡ください。