SEやプログラマの仕事はスタイリッシュなイメージがある反面、労働時間が長く、キツイというイメージも定着していると思います。

しかし、売り手市場であることから、転職を繰り返せば年収がアップするのでは?と考える人もいることでしょう。

 

残念ながら、転職を繰り返すほどに年収は下がってしまうのが現実です。

 

そんなことはない?
年収が上がった人もいる?

 

その人はあなたの知人ですか?そうならその人と同じように転職をしてみても良いのですが、単にネット上で「転職をして年収がアップした」という情報を手に入れた場合は信憑性を疑わなくてはいけません。

転職をしただけで年収がアップするほど仕事は簡単なものではないはずです。

 

雇う側の気持ちになってみればわかるでしょう。

できるだけ安く人を雇いたいのですから他社よりも高い年収を提示するなら、労働時間もそれなりに増やすと思うのが雇う側の論理です。

「今の自分のままでより高い年俸を提示してくれるところで働きたい」という労働者マインドでいる限りは搾取され続けるだけです。

 

では、どうすればSEやプログラマーが高年収を得られるのか。

seプログラマの転職
seプログラマの転職

普通に転職を繰り返して年収800万超えというのは先程述べたように不可能です(残業代込を除く)。

 

だからといってフリーランスはもっとキツイといえるでしょう。

流行りのChatGPTのせいでプログラミングの仕事も減ると言われています。

SEやプログラマーの経験を活かして年収800万円を超えるには、スキルをあげなくてはいけません。

そして、それなりの努力ならそれなりのスキルしか身につきませんので、「かなりの努力」が必要です。

 

この「かなりの努力」には様々な方法がありますが、私が詳しく説明できる方法は「弁理士になる」ことです(もちろん他にもありますよ!)。

 

御存知の通り、弁理士は難関国家資格であり、合格までに平均3.5年近くを費やすことになります。
半端な決意では合格は覚束ない難しい試験です。

 

しかし、だからこそ、得るものも大きいといえます。

 

弁理士の平均年収は800万円近くありますからSEやプログラマーのままでいるよりはいいですよね。

プログラマと違って業務独占資格であるために参入障壁が高いというのもポイントです。

文系弁理士の平均年収は低いので、未経験で文系出身の人には弁理士になることはお勧めしないのですが、逆にSEやプログラマーの経験のある人の場合、高年俸で引き抜かれる可能性があるので積極的にお勧めしています。

 

SEやプログラマーの転職市場でよく聞くフワフワした現実味のない「夢」や「自由」という言葉に踊らされるよりは、地に足の着いた資格取得という困難な道を目指してみるのも良いと思います。

 

といってもこの道は本当に困難ですので、ここで弁理士試験合格までにどれくらいかかるかということを説明してみたいと思います。以下の文を読んで自分には無理だなと思われた場合は、「弁理士になって年収800万円を超す」という方法は諦めたほうが無難です。

そして、他の方法で年収800万円を超える道を採ることになりますが、いずれにせよ、「かなりの努力」が必要であることに変わりはありません。

SEやプログラマーをしながら弁理士試験の勉強をする人を私も積極的に応援していきますので、悩みなどがありましたらいつでもご連絡ください。

 

[弁理士試験合格までの道]

まず、働きながらだと3年から4年はかかります。中には家事育児もあるため10年勉強し続けている人もいます。

勉強を始めたばかりの人のほぼ100パーセントが「1年間で受かりますか?」という質問をしてきますが、扶養者がいるとまず無理です(配偶者が全ての世話をしてくれるなら別)。
私が彼らに最初に言う言葉は「弁理士試験は昔に比べ易化していますが、そこまで甘い試験ではありません」です。

また、運の要素もあるので勉強をそれほどしなくても受かってしまう人もいますが、受かった後に知識の浅さが露呈して困ることが頻繁にあります。

 

弁理士になるには3000時間(6000時間勉強しても受からない人はよくいます)の勉強が必要と言われています。平日に2時間、土曜日と日曜日にそれぞれ8時間ずつ(土日合わせて16時間)勉強したとして、一ヶ月で104時間、一年で1248時間です。3000時間に到達するためには3年近くかかります。法改正のために新たに勉強し直さなくてはいけないことを考えると、やはり、3〜4年程度はかかってしまいます。

 

だからといって仕事を辞めて弁理士試験に打ち込むことはお勧めしません。
だらける時間も増えてしまいますし、落ちたときに精神的ショックが多すぎて立ち直ることができなくなります。
そして、絶対に受かる保証などありません。

 

ですから、全てを捨てて弁理士試験にかけるという生き方は絶対に避けるべきです。

 

ただ、残業時間が多すぎて勉強時間が取れないという人もいるでしょう。そんな人は、もっと労働環境が良い会社へ転職したり、特許事務所へ転職することを考えても良いでしょう。

特に、特許事務所の場合は弁理士試験に理解のあるところが多いので、試験日前は休みをとらせてくれたり、受験費用を出してくれたりします。
特許技術者はどこの事務所も求めていますから割りとすんなりと入れますよ。

 

SEは激務で残業月80時間というのも珍しくないでしょう。

 

勉強時間がとれない。
勉強する気力がない!

 

こんな人は勉強時間の捻出のため、2つの方法のうちどちらかを選択すると良いでしょう。

 

1.待遇や労働環境の良い会社へ転職する

2.特許事務所へ転職する

 

1の場合は仕事内容は変わりませんからすぐに馴染めるでしょう。労働時間が短くなることを期待しての転職です。労働時間が短くならなかったら意味が無いので絶対にブラックな会社に行ってはいけません。

 

2の場合は特許技術者として特許事務所で明細書を書くことになります。弁理士になってからの仕事も基本同じですので、弁理士試験に受かる前から、資格取得後にどんな仕事をするのかわかります。慣れないうちはかなり苦しい思いをするでしょうが実務経験を積むことができますので弁理士になった後もこの経験は生きてきます。

 

いずれにしても「待遇や労働環境は会社や事務所に寄る」といえます。
ハズレをひいてしまうと、転職した意味がなくなるくらい残業だらけです。

 

ですから絶対にブラックに行かないように事前に入念に調査しなければいけません。

 

ブラックな会社かどうかは

会社名+ブラック

会社名+評判

 

といった言葉で検索をかければある程度はわかるかと思います。

 

ただし、必ずしも情報が載っているとは限りませんし、情報が古い可能性もあります。

また、履歴書を送付する前に全ての会社や特許事務所について調べるということは気の遠くなるような作業です。
そんなことに何時間もかけるなら眠りたいですよね(^^;

 

こうした情報については全て人に尋ねてしまったほうが楽です。

 

あと、転職をするときは転職エージェントに協力を求めることが多いと思いますが、年俸に差があるときに、エージェントが年俸の高い方を勧めてきた場合は注意してください。というのも転職エージェントは「あなたの年収の2〜4割」を会社から報酬として受け取れることになっているので、少しでも年収の高い事務所を紹介したくなってしまうからです。

というわけで、「年収よりも待遇」を優先することを条件に最後は自分で就職先を決めましょう!

 

なお、特許事務所へ転職したい場合には、私にご相談ください。弁理士である我々が様々な情報をご提供できます。