新卒で大企業に入った人に多いのですが、一定の割合で「特許事務所で働いてみたい」という人がいます。
この人たちは、”特許事務所というものは高学歴で技術も英語も法律も知っている弁理士という難関資格保持者が働いている実力主義の社会で外資系企業に近くカッコイイ”というイメージを持っているようです。

このイメージは合っているといえば合っていますし、違うと言えば違います。

 

まず一番違うところは「国内企業よりは外資系企業に近い」というところです。
確かに外国出願をするときなどには海外の代理人とやり取りなどをしますが、特許事務所内で英語が飛び交っているわけではありません。

また、外資系企業に特有の”完全実力主義”ともちょっと違います。

 

外資系企業では結果さえ出せば働く時間は自由なことが多いのですが(その分結果を出さなければいけないのでシビアですね)特許事務所ではきちんと決まった時間に特許事務所へ行き適度(1時間なのか3時間なのかそれ以上なのかは場所によります)に残業をこなし帰宅するというスタイルが主流です。

ただし、フレックス制をとっている特許事務所もたくさんあります。

次に「カッコイイ」という点についてですが、これは弁理士個人に拠るところが大きいのではないでしょうか。
特許事務所のオフィスは綺麗なところが多いのでその点はカッコイイかもしれませんが、特許事務所がかっこいいかカッコ悪いかと聞かれればどちらでもないでしょう。

 

基本的に弁理士の仕事は地味です。
そして、非常に頭を使います。

しかし、だからこそ優秀な人は素晴らしい明細書を書かれます。

才能があるっていいですね。

 

ある程度経験を積まないと才能があるかどうかはわからないでしょうが、全くの未経験の場合は「明細書を書くのが好きか嫌いか」という視点で弁理士の仕事を見るのがよいのではないでしょうか。

さて、話を最初に戻しまして大企業から特許事務所への転職ですが、「明細書を書くという仕事が自分に合っている」と思われるのならお勧めします。

好きで向いていることを仕事に出来ることほど幸せなことはありません。

また、企業で働いていると自分はコマの一つに過ぎないと感じやすいのですが、特許事務所だと「自分で稼いでいる感」を得られます。
これは結構大きいと思います。
大企業だと「自分の仕事は役に立っているのだろうか」と思ってしまうようなこともあるでしょうから。

 

しかし、特許事務所で働きたいという確固たる意志があるのではなく、単なるイメージや根拠のない憧れで特許事務所で働きたいと思われているのでしたら「やめておいたほうがいい」とだけ言っておきます。

 

特許事務所は見かけの年俸は高いのですが福利厚生は整っていませんし「企業ブランド」というものもありません。したがって、親戚のおばちゃんから「あら、〇〇君、△会社に勤めているの?さすがね。昔から頭良かったものね〜」と言われていたのが、「□特許事務所?特許許可局かしら・・・」と言われるようになります。

まあ特許事務所を知らないようなおばちゃんは放っておけば良いとして、大企業の看板というものは何かと有利だったりします。
(なお、弁理士を知らない親戚のおばちゃんには「特許の弁護士みたいなもの」と説明しておくと格好良いと思ってもらえます)
というわけでまとまりのない駄文ですが、無理にまとめてしまうと、
「特許事務所や弁理士の仕事を知っていて自分に向いていると思う人はぜひ特許事務所で働くべき。」

といえます。

 

なお、特許事務所では未経験の場合でも若ければ弁理士資格を持っているかどうかは問われないことが多いので、あなたが若い場合にはぜひ特許事務所の門を叩いてみてください。
大企業出身の人材で技術を知っているなら特許事務所では大歓迎されますよ。

 

どこの特許事務所に行っても歓迎されることになるので、テキトーなところで手を打つのではなく、最も良い条件(年俸よりも待遇など他の面を重視すべき)で雇ってくれるところにしてください。

実際に知財部から特許事務所へ転職した人たちの話を聞きたいという場合は、お問い合わせください。