知財が大切だということはわかっている。
知財の活用の仕方がわからなくて困っているんだ。そんな経営者の声が聞こえてきそうです。
知財戦略は複雑で高度ですが、まずは基本的なことを抑えましょう。
他社がどのような特許や商標を出願しているのか。特許庁の公的な記録を調べるだけで、社内秘にされているはずの製品開発や事業展開が透けて見えます。
ただ、Appleのように、わざと第一国出願をジャマイカのように誰も調べないような国にして、かく乱させる出願人もいますが。
商標は、他人と同じものを使ってしまうと自社のブランドを育てることができないだけでなく、知的財産権の侵害になってしまうので、使用前に専門家に調査してもらったほうがいいでしょう。
他社特許などは公開されていますが、明細書を読むことができる専門家がいないとその情報も宝の持ち腐れになるので、専門家に頼んで定期的に他社特許を監視してください。
①自社の使用している技術が他社特許に抵触するか
②抵触している場合、自社に先使用権があるか
③他社特許が自社の特許に抵触しているか
④他社特許に無効理由があるか
などを検討し、問題無さそうなら開発・使用続行、抵触しそうなら実施許諾の検討や代替技術の開発、設計変更、改良技術の開発などの手段をとります。
なお、基本的に出願された特許が公開されるのは出願から1年6ヶ月たってからですので、たとえ専門家に頼んだとしても、必ずしも技術内容の詳細な情報をすぐに手に入れられるわけではないことに注意してください。
念の為、毎月調査をしてもらったほうがいいでしょう。
例えば、どの発明を特許にするのかしないのか、発明を自分だけが独占して儲けるのか、他社にも使わせて使用料を得るのか等、自社の知財活動のプランを立てます。
その良い例がソニーのベータマックスとVHSの戦いです。技術的には明らかにベータマックスの方が優れていましたが、戦略ミスにより、技術に劣るVHSに負けてしまいました。
一方、模倣が簡単なものは積極的に特許出願して、特許権で守ってください。
ぼくは知財を生み出すのが仕事だから、研究開発に集中して、知財を戦略的に使うのはあいぴーとふっくんに任せてしまいたいよ。
また、チーたんは知財担当も研究開発も兼ねています。あいぴーに頼んで別の人を知財担当にしてもらってチーたんには競争の源泉となる発明をたくさん生んで欲しいです。
人材が少ないうちは、出願業務等は外注してしまったほうが結局は安上がりかもしれませんよ。