中小企業ならではの戦略というものが存在します。
それは、「大企業が狙わない市場を狙う」、いわゆるブルーオーシャンを狙うという戦略です。
もちろん、一度構築したらずっと使える戦略はありません。常に戦略は変えていかなければなりません。
大企業や人件費の安い外国企業ならできます。
でも、中小企業や個人でそれをやったら仕事が増えるばかりで収益率は下がってしまいます。
まずは、差別化戦略からお話しましょう。
差別化の方法としては、特許製品やサービスそのもので差別化するだけでなく、マーケティングの方法や流通システムを変えることでもできます。
例えば、デルは、直販システムや受注生産方式を採用しています。
普通のパソコンの会社は、大量の在庫を抱え、新製品が発売されると旧モデルを値下げして販売しています。
しかし、デルはインターネットで受注してから生産するので、在庫を持ちません。顧客は自分の望むパソコンをカスタマイズしてもらえるので、顧客満足度も高くなります。
このように、デルは低価格を売りにせず、差別化戦略を取ることによって業績を伸ばしました。
これは、”業界内の狭いターゲットを狙う”方法です。大企業と競合しないニッチ市場で販売します。
製品の種類を増やし、少量だけ販売します。
大企業はどんなに素晴らしい技術があっても、年商100億円以上の規模が見込めなければ事業は断念してしまいます。しかし、中小企業がそこを狙って独占できれば正に独壇場です。
大企業も儲けが少ないのでわざわざ参戦してきません
集中戦略と差別化戦略を合わせるとブランドが際立つようになります。
低価格を売りにしている中小企業は、売れば売るほど仕事が増えて収益はあまり増えない辛い下請け型から、差別化型、集中型のビジネスシステムに変更することを考えてみてもいいのではないでしょうか。