まだ誰もやっていないことを始めればパイオニアになれます。
でも、パイオニアが必ずしも成功するとは限りません。
二番手に簡単に追い抜かされる可能性もあります。
市場一番乗りのメリットとデメリットを見てみましょう。
しかし、革新者が儲けられるとは限らないでしょう。
斬新な発明さえすれば、あとは他人が勝手に自分の発明を見つけてくれる、特許製品を買ってくれると思ったら大間違いです。
その発明をうまくビジネスに組み込んで活かさなければ宝の持ち腐れです。
ですから、出願前から、強力な特許網を築くことを考えなければいけませんし、どのようなビジネスをするかも考えなくてはいけません。
ですから、あとから市場に参入してくる者にやる気をなくさせるように、二重三重の参入障壁を築かなければなりません。
たとえば、それは知的財産権であったり、自社だけが持つ土地やネットワークのような資源であったりするでしょう。
まずはメリットについて見ていきましょうか。
まだ市場が存在しないのですから、一番手は市場を独占することができますね。
例えば、ドミノ・ピザは宅配ピザというマーケットを最初につくった最初のブランドで現在もマーケット・リーダーと言えます。
それに、新しい技術の分野においては、この法則は必ずしも当てはまらないのですよ。
一般の消費者には新しすぎたり、値段が高すぎたり、複雑すぎて効果が見えなかったり、まだ高額だったりするからです。
値段を安くした製品を投入してきた二番手や三番手が市場を奪ってしまうことも多々あります。
例えば、おむつの分野で最初に使い捨て紙おむつを販売した会社は、ろくに費用も回収できないまま撤退してしまいました。
しかし、使い捨て紙おむつには需要があると見た二番手は、パンパースを売り出し大成功をおさめました。
市場に早く参入した企業は、限られた財源や資源を確保しやすいといえます。
それは、潜在的なライバルに対する障壁になります。
また、パイオニアとなった企業は、消費者が他の類似品に流れないような仕組みを作ることができます。
例えば、ある製品が広まって愛着を持ったあとにライバルが新しい製品を出してきても、よほどよいものでないかぎりなかなか受け入れてもらえません。
特に、ソフトウェアに関しては、一度そのソフトに慣れてしまうと、別のものに切り替えて使い方を覚えなおすのは面倒なので、使い慣れたものを使い続けようと思います。
誰もやっていないことを始めたり発明したりするわけですから、研究開発費用がかかります。
そして、これは二番手にとってのメリットになります。
二番手は高い研究開発費用をかけずに、パイオニアの真似をして安い料金で似たものを販売できます。
消費者が想定外の使い方をしたために事故が起きる可能性もあります。これは、製品が実際に使われてみないとわからないことです。
消費者の反応を事前に予測するのは困難で、迅速な対応を取りにくいのです。
例えば、第三の洗剤と呼ばれる洗濯用ジェルボールがあります。これは見た目も格好いいし洗浄力も高いのですが、子供の誤飲が相次ぎ対応に追われました。
小さな子供のいる家庭で起こりうる事故を想定出来ていなかったのです
ただ、これは逆手に取ってマーケティングに使うこともできます。
一種の用途発明を消費者にしてもらったようなものです。
たとえば、石鹸は普通石鹸としてしか使いませんが、アーティストが彫刻に使ったり、部屋の芳香剤として使うということもあります。
そうした使い方から企業は学び、新商品開発のヒントに出来るのではないでしょうか
その昔、テキストメッセージングの技術はヨーロッパの携帯電話メーカーでは全く不要と思われていたって聞いたよ。
通話機能はいらないからテキストメッセージングさえあればいいという人も多いのにね
パイオニアはパイオニアであることに胡座をかかずに、つねに努力をかかさないことが大事だといえますね。
しかし、二番手は楽かというと、パイオニアのアイデアだけを真似て似たようなものを作るだけでは市場では受け入れてもらえません。
結局GoogleはYoutubeを買収していますよね。
二番手も十分に市場を専有できる可能性があります。イノベーターの製品に初期欠陥を見つけたら、二番手はそれを無くした製品を作ればいいのですし、付加価値を付けた優れた改良品を出すこともできます。
常にビジネスモデルを作り直しましょう
技術もビジネスモデルも常に磨いていかなければいけないね。