「特許を取れば儲かる」わけではありません。

特許を取ったら事業に役立てなければいけませんし、強い特許を取らなければそもそも事業に役立ちません。

どうすれば「強い特許」を取れるのか学びましょう。

チーたん
見てみて!初めて特許の明細書を書いてみたよ!
ふっくん
どれどれ。・・・う~ん、これはまるで研究レポートのようですね
チーたん
うん!何か問題ある?
ふっくん
特許の明細書の書き方は全然ちがうんですよ。
チーたん
これじゃダメなの?
ふっくん
残念ながら、これでは権利になりません。

まずは形式的な要件についてお教えしましょう。

 

 

        ①発明のポイントは的確に記載されているか

        ②実施する技術が実施例として記載されているか

        ③実施技術のみに限定して開示されていないか

        ④特許請求の範囲に記載されている発明は、

           すべての実施例をカバーしているか

        ⑤ノウハウとして秘密にすべきことまで記載していないか

        ⑥特許請求の範囲に記載されている発明が、

            実施可能な程度に明細書に記載されているか

        ⑦特許請求の範囲に記載されている要件は、明細書に記載されているか

        ⑧実施例の上位概念として、特許請求の範囲がカバーされているか

        ⑨無駄な構成要素による限定はないか

 

ふっくん
この要件を満たして始めてスタート地点に立ったことになります。

あとは特許要件さえ満たせば特許は登録されますが、その権利が強いかどうかとは別です。

どうせ取るなら、他者の模倣を防ぎ、訴訟に役立つ強い権利を取りましょう!

チーたん
どうすれば強い権利が取れるの?

ふっくん
ポイントはたくさんありますよ。

たとえば、特許権がある技術は無断で実施できないので、他社はこれを回避する技術を考えることが一般的ですよね?

この回避技術も先に考えて特許として出願して、他社の参入を防ぐのです。


チーたん
自社技術を守るためには、自社の実施する特許だけでなく、周辺特許まで押さえることが大事なんだね

ふっくん
そうです。ほかにも、発明の適用分野を、自社が実際に実施する分野に限定しないことが大事です。

範囲を限定してしまうと、他社が違う分野で発明を実施したときに実施を抑えることができなくなってしまいますからね

チーたん
なるほど~
ふっくん
また、拒絶理由通知がくると、補正をして特許請求の範囲を狭めてしまうと思いますが、狭めすぎないように気をつけてください。

それから、拒絶査定がされてしまった場合には拒絶査定不服審判を請求することができ、さらにそれに対して拒絶審決がくだったときには審決取消訴訟も提起できますが、審決が覆る可能性は無いに等しいので、よほどのことがない限り争うのは諦めたほうがいいでしょう。

これに対して、特許査定が覆る可能性はもっと高いので、自身が侵害者として訴訟を提起された場合は無効審判を請求する価値はあります

チーたん
狭めすぎないように、とか抽象的に言われてもよくわかんないよ。
ふっくん
これは実戦で覚えるのが一番です。

まずは技術者(発明者)自らが技術報告書を書き、それを弁理士に見せて明細書を書いてもらいましょう。

それを見て学び、次に出願するときはチーたんが自分で明細書を書くのです。そして、その明細書をチェックしてもらってください。

それを何度か繰り返してレベルがアップしたらもう大丈夫。一人だけで出願出来るようになりますよ。

特許出願は非常に専門的なので、最初のうちは弁理士を頼って学んでください。

もちろん、スピードも大事なので、ずっと弁理士に委託し続けてもいいですよ。優秀な弁理士に頼めば、確実に強い特許を取ってもらえます

チーたん
誰が優秀な弁理士なのかわからないよ
ふっくん
私がよく知っていますから優秀な弁理士を紹介しますよ