日本人は改良が得意で欧米人はゼロから一を生み出すのが得意という話を聞いたことがありませんか?ダイヤモンドの原石に磨きをかけるように、改良は非常に重要ですが、ゼロから一を生み出す方が困難だと思われています。
そして、そのような「基本特許」となれる発明のほうが一般的に価値が高いと思われています。

チーたん
ねえ、たまに「基本特許」という言葉を聞くのだけど、基本特許って何?
ふっくん
特許法上定義があるわけではありませんが、「根本的な原理となる発明について特許を受けたもの」「製品やサービスの基本となる部分を抑えている特許」と言えるでしょう。
チーたん
あ、特許法72条で「利用」される側にある特許のことかな?
ふっくん
利用される特許の全てが基本特許というわけではありませんが、基本特許の多くは「他人が利用することを避けられない特許」と言えるでしょう。

基本特許を元にして改良を加えた発明のことを改良発明といい、そのような発明について特許を受けたものを「改良特許」といいます。

チーたん
じゃあ、基本特許をとるのは改良特許をとるのに比べて大変だね。
ふっくん
そうです。
既にあるものを改良するのは簡単ですが、ゼロから1を生み出すのは困難ですからね。
チーたん
でも、その分、権利は強いよね
ふっくん
その通り。
改良特許にとって、基本特許の存在は避けては通れないものです。

たとえ、有効な改良特許を持っていても、基本特許が存在すると、基本特許の権利者から許諾を得られない限り自分の発明を実施することもできないのですから。

チーたん
よーし、基本特許をとれるような発明をするぞ!
ふっくん
基本特許は改良特許にとって目の上のたんこぶですから、他者があの手この手でつぶそうとしてきますよ。
たとえ基本特許をとっても、改良発明の特許を他社に取られてしまうと、製品を作れなくなる恐れがあるので気を付けてくださいね。
チーたん
特許戦略って大変だね(^^;