キャッチフレーズは非常に短いので著作権法で保護されることはありません。

なら、商標法で保護してほしい!と思うかもしれません。

 

今までは例外的な場合を除きキャッチフレーズが商標登録されることはありませんでした。

しかし、2016年度からはキャッチフレーズの商標登録の要件も緩和され登録しやすくなります。

 

 

チーたん
あー、お腹すいたなー。
ふっくん
ごはんですよ。
チーたん
え?何?ふっくんがご飯用意してくれたの?
ふっくん
すぐおいしい、すごく美味しい
チーたん
え?
ふっくん
綺麗なお姉さんは好きですか?
チーたん
は?会話になってないんだけど。
それに、ぼく、一応女の子だし!
ふっくん
フザケてしまってすみません。
実は、今日はキャッチフレーズのお話をしようと思いまして。
チーたん
キャッチフレーズ?
オロナミンCの「元気ハツラツう?」とか?
ふっくん
そうです。
チーたん
知的財産権と何か関係あるの?
ふっくん
大有りですよ。
先ほど私が述べたように、桃屋のごはんですよ、や日清食品のすぐおいしい、すごくおいしい、のように企業のキャッチフレーズはそれを聞いただけで一定のイメージがわきますよね。
赤の他人が変なものに利用すると企業や商品のイメージを傷付けてしまいます。

そこで、キャッチフレーズも知的財産権として保護される必要があります。

チーたん
でも、キャッチフレーズって短いから、商標法3条で拒絶されちゃいそうだよね。
ふっくん
よく覚えていましたね!
そう、キャッチフレーズは原則として商標3条1項6号に該当し、識別力を有しない物として拒絶されます(商標法15条1号)。

しかし、これは現実に即していないので、2016年度からこの要件が緩和されます。

たとえば、
➀企業名などが含まれていること
➁ロゴなど図形と一体化していること
➂長い間使っていること
➃他人が似たものを宣伝用に使っていないこと

これらの要件が満たされていれば、キャッチフレーズであっても商標登録できる可能性が高まります。

チーたん
たとえ短くても、この会社のものって確固としたイメージが確立しているキャッチフレーズってあるもんね。
良い改正だね!
ふっくん
私もそう思います。
キャッチフレーズは非常に短いので著作権法では保護されません。

でも商標法でも保護されないのでは、企業が長年使い続けることによりキャッチフレーズに蓄積した信頼性が保護されず、他者による信頼性へのフリーライド(ただ乗り)を許してしまうことになってしまいます。

今回の改正によりキャッチフレーズという知的財産を適切に保護されるようになったので企業に取っても消費者にとってもプラスになります。

チーたん
お、ねだん以上。ニトリ。
みたいに、企業名が入っているものは今まで以上に容易に商標登録されるんだね。
ふっくん
そうですよ。冴えていますね!
チーたん
目の付け所がシャープでしょ
ふっくん
そう、それも企業名が入っていますから容易に商標登録されます。
あいぴー
24時間働けますか?
チーたん
それは会社名入っていないから難しいんじゃない?
まあ、リゲインのキャッチフレーズとして有名になっているから➂と➃の要件を満たして登録されているけど。
あいぴー
は?うちはキャッチフレーズの話なんかしとらんで。
チーたんが今夜は徹夜して仕事できるか聞いとんねん。
チーたん
そんなの無理!
あいぴー
ほれ、リポビタン飲んで頑張りーや

ファイト・一発!

ふっくん
キャッチフレーズはこんな風に日常の会話の中でも使われるくらい浸透しているので商標登録出来るのはありがたいですね。

でも、あまりにも普通に使われてしまうと、商標が普通名称化してしまうので気をつけなくてはいけません。

チーたん
そんなことより、助けて、ふっくん!
ふっくん
「生きろ」
by もののけ姫
チーたん
(TдT)