飲食店にも知財はあります。一番最初に思い浮かぶのがレシピでしょう。
でも、レシピの知的財産権を取得して保護して稼ぐというのは短絡的です。

もっと有効な活用方法はいくらでもあるのです。その一例をご紹介いたします。

チーたん
今夜は新しいレシピに挑戦しようかな。
ふっくん
チーたんは料理もできるんですね
チーたん
うん。得意というほどではないけど、料理は好きだよ。クリエイティブだからね。

ところで、レシピって著作権で保護されるの?一つのレシピを完成させるのに試行錯誤を繰り返して結構苦労するんだけど

ふっくん
レシピはアイデアに過ぎないので著作権では保護されませんよ。
チーたん
じゃあ、レシピ本をコピーして配っても大丈夫?
ふっくん
レシピを記載した文章や料理の写真は著作物なのでそんなことはできませんよ。
チーたん
なーんだ。
チーたん
あ、そういえば、さっき、レシピはアイデアだって言ったけど、アイデアということは特許権でなら保護されるんでしょ?
ふっくん
はい。特許を取れますよ。お勧めはしませんが
チーたん
なんで?そのレシピを自分だけが独占出来るんだから有利になるよ!
ふっくん
他人がそのレシピに基づいて料理を作ったって、どうやって証明するんですか?
チーたん
それは、その・・・厨房に押し入るとか・・・
ふっくん
いくら真似されても証明手段がないんですよ。

特許権のところで、製法特許は取らない方がいいという勉強をしたでしょう?

ふっくん
特許出願すると、誰にでも実施できるように調理の仕方を詳しく書かなくてはいけません。すると、誰でもその料理を作れることになってしまいます。

日本中、いえ、世界中のレストランで真似されてしまいますよ。

チーたん
じゃあ、レシピの特許を取るのは無駄なの?

ふっくん
特許を取得できるほどの高度の料理だということの証明にはなるので、まったく無意味であるとはいいませんが、特許は維持費もかさみますし、勿体無いです。ノウハウとして秘密にしておいたほうがいいですよ。

ふっくん
コカ・コーラだって、作り方はずっと秘密にしています。

特許は出願から20年間しか保護されませんが、ノウハウなら永遠に独占できますからね。

チーたん
飲食店の人が知財を使って稼ぐ良い方法ってある?
ふっくん
いろいろ考えられますよ。

まず、飲食店で知的財産権を取るなら特許権よりも商標権にしておいたほうがいいでしょう。名前というブランドを商標権で保護するのです。

これは、フランチャイズ展開を考えているときには真っ先にすべきことですよ。

ふっくん
また、顧客からのクレームや客層(カップルが多いのか家族連れか)、人気の席、食べ残し、接客の仕方、カップルの場合はどんなものを注文するのか、そういった経験の蓄積は大きな知的財産になりますよ。
チーたん
なるほど!
ふっくん
それから、レシピの話に戻りますが、自分がレシピを創り出す方ではなく、逆の場合を考えてみてください。

他人のレシピを真似しても法的に訴えられることはないのですよ。

ですから、バンバン盗みましょう。

ふっくん
そして、盗んでいる中から自分のオリジナルが生まれてくるはずです。それを活用してビジネスにつなげるのです。

レシピを利用してお金を稼ぐ方法は、何もレストランでメニューの一つとして提供することだけではありません。

オリジナルレシピを集めて出版し、箔を付けるということもできますし、「~風」といったシリーズを創ることもできます。

食品メーカーと提携してオリジナルソースの開発だってできます。

チーたん
そうか!知財を囲い込むことばかりに目を向けないで、もっと視野を広く持った方がいいんだね
ふっくん
知財を活用すればどんな職種でも事業を有利に導くことができるんですよ。

もしチーたんが飲食店を始めるのでしたら、私がビジネスモデルを構築してさしあげますよ。

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