昔は特許をライセンスするときは大企業からライセンスしてもらうことが多かったのですが、最近はベンチャー企業からライセンスを受けることも多いですし、大企業が倒産することもあります。

そんなときに心配なのが、「うちの会社のライセンス、どうなるんだろう・・・」

チーたん
会社が倒産したら、知的財産権はどうなっちゃうの?見えない権利だから、消えちゃうの?
あいぴー
縁起悪っ。そんないらんこと考えんで仕事しーや
チーたん
知財担当者としては勉強のために知りたいんだよ。

それに、うちが特許権のライセンスを受けているときに、特許権者が破産しちゃったら、そのライセンス契約はどうなっちゃうのか気になるし。

どうなの?ふっくん

ふっくん
会社が倒産しても、会社が保有する特許権は第三者に売却されるので特許権自体は存続しますよ。
ふっくん
破産手続きでは、会社を生産するための仕事をする破産管財人という人が裁判所から選任され、その破産管財人が会社の財産(知的財産を含む)をお金に替えて会社の債権者にお金を配当して会社を清算するんです。
ふっくん
ライセンサー(知的財産権者。特許権や商標権のライセンスをしてあげる側)が破産した場合は、ライセンシー(ライセンスを受けている側)は、破産管財人に対して通常実施権を対抗できます(特許法99条)。

ただし、これは特許権の場合に限定されていて、商標権や著作権の場合はここまで保護されません。

チーたん
そうかー。うちの会社が潰れても、知的財産権まで一緒に潰れるわけじゃないんだね

あいぴー
会社が発明者をリストラしたら特許権はどうなるん?

ふっくん
職務発明の場合は会社が特許権者になるわけですから、発明者がいなくなっても特許権は一緒になくなったりしませんよ

チーたん
リストラされた発明者が競業他社に転職して、そこで発明を出願したらどうなるの?
ふっくん
退職後にした発明は職務発明には当たりません。

ただし、退職前の会社の設備等を使わなければ発明出来なかったはずのものを出願した場合は問題ですね。
このようなトラブルを避けるために、従業員とは退職前に契約を済ませておく必要があります

あいぴー
・・・チーたんは転職したりせえへんよな?
チーたん
しおらしいあいぴーも可愛いね(笑)