明細書には住所や出願人の名前を書く欄などいろいろ記載すべき事項があります。

この「出願人」と「発明者」の欄の違いは何でしょうか?

よく理解せずに適当に書いてしまうと大変なことになってしまいます。

チーたん
提携先の会社の研究者たちと一緒に発明をしたんだ。

特許出願をしたいのだけど、「発明者」の欄には誰の名前を書けばいいの?

どちらの会社の社長もお金を出しているし、うちの会社の事務の人は研究のデータをまとめたりして手助けしたから名前を書いて欲しいみたいだけど

ふっくん
アイデアが新しい場合はアイデアの着想者は発明者ですし、そのアイデアを具体化した人も発明者です。

でも、単に手助けをしたり、資金を出している人は発明者ではありませんよ。

発明者の欄に名前を書いてもらうと名誉も得られますし、発明者補償金ももらえるので記載して欲しい人は大勢いますが、本当に発明をした人の名前のみ記載してください。

ふっくん
それから、会社の従業員がした発明は”職務発明”となりますので、もし、従業員である発明者の名前を記載し忘れてしまった場合、その従業員から”特許を受ける権利”の譲渡を会社が受けていない限り、出願は拒絶されてしまうので気をつけてください
チーたん
発明者の欄についてはわかったけれど、職務発明って難しそうだね。
青色発行ダイオードの中村修二氏のニュースを聞いたことがあるよ。
ふっくん
職務発明については揺れ動いていて、よく法改正が行われている分野です。
後でまとめてお話しましょう。
ふっくん
さて、先ほどの話に戻りますが、明細書の「出願人」の欄に記載した人が特許権者になります。

例えば「発明者」の欄にチーたんの名前を書いても「出願人」の欄に名前をかかなければチーたんは特許権者になれず、発明者であるという名誉しか手に入りません。

ですから、他人と共同で出願するときには気をつけてくださいね

チーたん
これだけ分かれば大丈夫。ありがとう!