転職時と就活時における学歴フィルター
就活時には「学歴フィルター」がかかり、「難関大学出身者は説明会に参加出来るのに、3流大出身者は説明会さえ参加出来なかった!」なんてことが実際に起こるようです。
これは、応募者の多い大企業ではある意味仕方がないことなのかもしれません。
なぜなら、まだ就職経験のない若者を雇う場合、「職歴」が全くない以上、「出身学校」で判断するしかないからです。
まだ社会人経験のない学生のアピールポイントなんて、たかが知れています。
中途採用者と学歴
しかし、これが転職者(中途採用者)となると話は変わってきます。
転職サイトなどをご覧いただければ分かる通り、採用条件に「学歴不問」としているところも多いのです。
なぜならば、ある程度の年数一定の職種で働いてきた人にはそれなりのスキルが身についており、より実践的で会社側が欲しいと思われる力を持っていることが多いからです。
そして、そのような「使える」人材・即戦力となる人材は、必ずしも一流大学出身者であるとは限りません。
一流大学出身でプライドが異常に高くて独りよがりな提案ばかりする人と、一流大学出身ではないけれど、真面目で、コツコツと努力することを厭わない人がいたとすれば、会社がほしいのは後者です。
ですから、学歴に自信のない方でも、職務経歴書さえきちんと書けば、内定をもらえます。
くれぐれも、学歴詐称をしないようにしてください。せっかく職歴を認められて転職しても、一度詐称してしまうと、バレた時に会社に居づらくなってしまう可能性もあるからです。
マーケティングの場面では、消費者の気持ちに寄り添うことが大事なことから、「頭の良い大学を出た頭の固い人」が考えた商品は全く売れないなんてことはよくあります。
また、広告に関しても、「エンタメ系の話題になりそうな広告」をしたつもりが、「おじさん向けのエロい広告で女性を中心に炎上してしまった」なんてことよくありますよね・・・。
ですから、転職者の採用時においては、「コミュニケーション能力の低い、独りよがりな高学歴者」よりも「謙虚で優れたスキルを持っているが学歴に自信のない人」の方が転職に成功しやすいといえます。
プライドの高い態度が横柄な人よりも腰の低い人のほうが企業に好まれるのです。
しかし、これでは、逆に「学歴には自信はあるが、コミュニケーション能力に自信がない人」にとっては転職は難しいということになってしまいます。
ですから、学歴に自信はあるがコミュニケーション能力に不安がある人は、会社によっては「学歴不問」にせず、中途採用者についても学歴を見るところもあるので、そんなところに応募しましょう。
あ、それから、コミュニケーション能力さえ高ければOKかというとそんなことはなくて、「求人に出しているポストにどれだけマッチしている職歴やスキルを持っているか」ということが重要です。
注意しなければいけない「学歴不問」
さて、転職時には「学歴不問」であることも多いと書きましたが、この際、注意しなければいけないことがあります。
それは、会社側が単純に「人手不足を解消したい」ために学歴不問にして人材募集をしている場合です。
こういった募集は「ブラック」である確率が高いので、応募する際には気をつけてください。
なお、「学歴不問」にする場合は、「専門職など高度なスキルを有する人材を欲しい場合」もあります。
たとえば、弁護士資格を持ち、法務部門で交渉をしてきた経験がある、といった場合や、エンジニアとして高度なスキルを有している、という人は企業が欲しがる人材です。
反対に、「一流大学を卒業して弁護士資格を持っているが職歴が無い35歳」や「一流大学を卒業しているが就労経験が1年未満のエンジニア」は転職に苦労します。
ですから、高学歴だが仕事の経験が極端に少ない人は大企業や中堅企業への転職(就職)は諦めるべきです。
そうではなくて、たとえば、「知人の法律事務所に縁故採用してもらう」とか「小さな会社に雇ってもらう」ようにします。
そして、職務経験を積んでから転職活動を行うようにします。
年齢と学歴
基本的には転職時において有利なのは若い人です。同じような能力ならば若い人を取りたいと会社が思うのは当然です。
しかし職歴の優れた即戦力となる人物は年齢が高くても転職に成功します。
また在籍期間が長い人も有利です。ただし、在籍期間が長くても、現在無職の人の場合は注意が必要です。なぜならば40歳を超えて無職の場合は、リストラされてしまった人と言う偏見を持たれてしまう可能性があります。採用側からすれば、リストラされてしまったのは、本人に能力がないからだ と考える場合もあるからです。
ですからもし今の会社でリストラされてしまいそうだと思っている場合は、リストラされてしまう前に転職してしまった方が良いでしょう。
また当然ですが、在籍期間が2ヶ月間だけなど極端に短い場合も、単なるジョブホッパーに見えるので転職には不利です。
転職可能な時期
いつ転職できますかという質問にはいつでも可能ですすぐに転職できますと言った方が有利です。なぜなら採用する側は即戦力を欲しがっているからです。
ただし、高度なスキルを有する人の場合は、半年以上待ってもらえる場合もあります。
実際私の知人にも、 転職するまでに半年以上待ってもらった人もいます。
ただしその人の場合は非常に高度なスキルを有していたので、よほど高度なスキルを有している人材でない限りは即転職可能な人のほうがずっと有利になるということを念頭においてください。
ただし、現在無職であるためにすぐに転職可能な人の場合は優先順位度が下がってしまうのでお気をつけください。
転職活動の基本は、「仕事をしながらする」です。
職務経歴書の書き方の重要ポイント
最後に職務経歴書の書き方について重要なポイントを書いておきます。
年齢が高くなるほどたくさんの仕事を経験していることから、職務経歴書も長くなりがちです。
しかし、職歴をアピールするためにダラダラと書いてしまうと読みにくいことこの上ない職務経歴書になってしまいます。
したがって、職務経歴書を書くときは、読み手のことを考えて読みやすい職務経歴書を書くべきです。
たくさんの資格を持っている人は持っている資格全てを書こうとしますが、重要な資格だけ書けば後は簡単な資格については書かないというのも方法のひとつです。例えば簿記3級などを書いても考慮されることはあまりないでしょうから書く必要はないでしょう。
まとまりのない文章を書くと、人間性までまとまりのない人間かと思われてしまうので、読みやすい文章を書きましょう。
それから当たり前ですが会社名だけ書いて部署について書かないなどということは論外ですのでお気を付けください。
職務経歴書を書くときは、「その企業にマッチした経歴にカスタマイズ」したほうが採用確率が高くなります。
しかし、企業ごとにカスタマイズするのは困難です。
そこで、効果的な職務経歴書を書ける人にお願いすると良いでしょう。
理想としては、実際に自分で職務経歴書を書いて優良企業に採用された人にお願いすることです。
なお、知財業界限定ですが、実際に転職成功した方に職務経歴書のチェックをしてもらうことも出来ます。
知財業界は高収入ですが向き不向きが分かれるので、自分が知財業界に向いているかどうかマッチ度を知りたい方はお問い合わせ下さい。