企業研究というと就職活動を思い出してしまいそうですが、転職活動においても企業研究は重要です。いえ、むしろ、転職活動のときの方が企業研究は重要といえます。
なぜなら、研修に時間をかけるのが当たり前の新卒採用に比べ、即戦力を求めている中途採用では、新卒と同等の教育制度が用意されていることはほとんどないからです。
その業界や職種の経験が無くても、企業研究は出来ていることを前提に仕事が任されます。
未経験だから教えてもらおうなんて態度は許されません。
また、企業研究をすると志望動機につながりやすいため、効果的な自己PRを書くこともできます。これは、面接時にも有効です。
つまり、書類や面接に通る可能性があがります。
したがって、転職時においては必ず企業研究をする必要があります。
では、企業研究はどのように行えば良いのでしょうか。
まずは、ごく当たり前の企業研究の方法として以下の5つがあります。
1.コーポレートサイトを見る
その企業のホームページを見ます。見るべきポイントとしては、「企業概要」の他に「事業内容」や「インタビュー記事」「プレスリリース」などです。
これらを見るだけでもかなりのことを学べます。
お硬いイメージの会社なのに、インタビュー記事を見ると、自らが働いている会社を茶化しているインタビューがあったりすると、和むと同時に、楽しい雰囲気の会社みたい!ということがわかりますね。
2.新聞・業界誌
業界全体の動向を知るためには業界誌を読むと良いでしょう。旬な情報を得るには新聞をチェックすると良いでしょう。
ちなみに、私のブログでは、各社の知財動向について最新ニュースを元に記事を書いていますので、参考になるかもしれません(7割がアホな記事で3割が真面目に最新判例を解説したりしています)
3.会社四季報
これも就活のときに使いましたね。
4.口コミ
知人からの口コミは有効な情報です。ただし、その人の主観的な判断が多く入っていますので完全に信じ込むことはしないようにしましょう。
ネット上の匿名掲示板についてはさらに注意が必要です。嘘の情報で人を混乱させようとする暇な人もいますから。
5.公式SNSや著書を見る
その企業の公式Twitterなどを見ると面白い情報を得られるでしょう。また、経営者の著書なども企業理念を理解するのに有効です。
上記に加え、「特許情報を検索する」という方法が非常に有効です。
転職しようと考えている企業がどのような分野に注力しているか、この先どんな分野に進出していくか、現実にどのような研究に力を割いているのかということは、特許情報を調べれば一目瞭然なのです。
より深く企業について知ることが出来るだけでなく、時間を忘れて没頭してしまうほど面白いので(!?)ぜひ特許検索をしましょう。
特許検索の仕方は一般の人には難しいのですが、弁理士や知財部員、特許事務所勤務希望者は特許検索くらいお手の物でしょう。
これから企業知財部や特許事務所に転職したいという方も、慣れてしまえば簡単ですので時間をかけて試してみましょう。
企業研究の場合もやり方は似ています。
まずJ-Platpatにアクセスします。
そして、特許情報で「特許出願人・権利者」の欄に転職したい企業の会社名を入れるだけです。
すると、過去から現在に渡るまでたくさんの特許出願情報が現れます。
自分の得意な分野の特許明細書を読んでみましょう。
ちょっと昔の、既に特許化しているものが良いでしょう(単に特許出願しただけで権利化していないものはつまらないものも多いので時間の無駄かもしれません)
あ、あの商品に使われている特許だ!と気づくと面白くなってしまうはずです。
そして、数件見たら、今度は最新の特許出願を見てみましょう。
この会社がこんな分野で特許出願していたの!?○○の会社だと思っていたのに・・・!
という発見があると、もう気分はウキウキわくわくドキドキです(落ち着け!)
面白い特許を見つけたら、自分もこの会社で研究をして面白い発明をするぞ!とか、知財部で発明者を助けたい! ぜひ製品化に向けて協力したい!というモチベーションに繋がりますね。
あなたも転職したい企業の特許情報を調べて、志望動機や自己PRに役立ててください。
私も一部情報を差し上げられますのでお気軽にお問い合わせください。
将来高年収の弁理士を目指している方だったらこの情報はほしいと思います。