受験予備校に相談に行くと、どんな人でもお金を払ってくれる人は歓迎されるのですが、そもそも試験を受けないほうが良い人は存在します。
受験予備校はそれを隠して受講させるので腹黒いなーと思います。

というわけで、今回は弁理士試験を受けないほうが良い人について書いてみたいと思います。

 

その前に、弁理士試験を受けたほうが良い人を挙げておきましょう。

以下の人は絶対に弁理士試験を受けたほうが良いです。

 

弁理士試験を受けるべき人

既に特許事務所で特許技術者として働いている人

これについては説明する必要はないでしょう。特許技術者をしているなら絶対に弁理士試験を受けるべきです。

なお、特許事務の場合は特に受ける必要はありません(得るものが無いわけではないので受けるのも良いと思います。ただ、その時間を別のことに当てても良いのではという気もします)。

 

理系大学(院)卒で地頭が良く語学が得意な若い人

「理系大学(院)卒」
「地頭が良い」(判断するのは難しいけれど、基本的に有名大学卒業の人には地頭が良い人が多い)
「語学が得意」(英語だったらTOEIC860点以上)
「若い」(20代)
この4つの要件を全部満たしている人は弁理士向きです。ぜひ受験を!!

もちろん全てを満たしていない人は弁理士に向いていないかというとそういうわけではないのでやる気がある人はぜひ受けて下さい。
文系出身でも優秀な弁理士はたくさんいますし、語学は弁理士になってから学べば良いのです。若さだけはどうにもならないので早めに決断を!!

個人的には、ネガティブなことを言わない、承認欲求低め、謙虚、偉い人に媚びない、会話が面白い等、性格が良い人にはぜひ知財業界に来てほしいです。(この逆の人、特に権力に弱い人は自分が上の立場になったときにパワハラをするので来てくれなくて良いです・・・)

弁理士試験を受けないほうが良い人

 

今度は、弁理士試験を受けないほうが良い人を挙げてみたいと思います。

特許事務所未経験で40歳以上の人

力試しにという理由で受けるなら良いのですが、「将来弁理士として活躍したい」と真面目に考えている場合にはやめたほうが良いです。

どんなに学歴が高く、英語力がネイティブ並でも、いろいろな資格を持っていても、そもそも就職出来ません。勿体無いです。
就職できたとしても条件が非常に悪いです。
「入れてくれる特許事務所ならどこでもいい」と考えて就職活動をすると高確率でパワハラ事務所に出会ってしまいます。

特に、まだ子供が小さい人の場合は、お子さんとの時間を削ってまで受験勉強なんてすべきではありません。
合格しても得るものが無いのですから。
もっと楽で儲かる仕事なんて他にあります。

「弁理士になると在宅で稼げて面白そうだから」というイメージで弁理士試験に足を踏み入れると人生を潰します。

どこかの弁理士試験受験予備校が「中卒でも一発逆転」とか「シニアの勉強」なんてキャッチフレーズを使っていましたが騙されてはいけません。そもそも一流大卒の人でも一定年齢を超えると転職出来ないのです。
就職・転職出来ないのなら難関資格をとっても失うものが大きすぎます(脳トレとかボケ防止という目的なら力試し受験は良いと思います)。

弁理士資格は、特許業界未経験の40歳以上の人が多額のお金と家族との時間を失ってまで手に入れる価値のあるものではありません。まだ特許業界未経験なら、そもそも足を踏み入れないほうが良いのです。

それでも、もう勉強をはじめてしまったし後戻り出来ない・・・!

という方、もう突っ走るしかないですよね。まずは合格して、それから転職のことを考えましょう。転職には運とタイミングも大きく作用してきますから、運良くパワハラではない事務所に転職することだって出来るでしょう。みなさん転職には苦労されていますが不可能ではありません。

また、非常に苦しい転職活動経験も見方によっては人生を省みる良い機会となるのかもしれません。

人は社会の中で人に支えられ生きているのだということを身を以て実感出来るからです。苦労した人って優しいですよね。

上記と矛盾するようですが、何が正解かなんてわかりません。

失敗に見えることでも長期的に考えれば成功の基だったなんてよくある話です。
合格までひたすら頑張った後に転職活動に苦労してそこから見える風景は、元々特許業界にいた人からは見えない風景であることはまた事実なのですから。

自分の行き方を正解にするのが正解でしょう。