転職において一番怖いのは、転職後になって自分にあっていなかった事務所であることに気付いてすぐにまた転職を考えてしまうことです。

 

では、どのような場合に「転職に失敗」してしまうのでしょうか。

それは、

 

求人票の条件だけを見て応募してしまった。

 

場合に起こり得ます。

 

 

たとえば、求人票に記載してある年収が高いためにその求人に飛びついてしまうと、後悔する可能性が高くなります。

 

なぜ高い年収を設定しているのかというと、ワンマンな所長やギスギスした雰囲気の事務所で人間関係が悪いために人が定着せず、高年収を提示しなくては人が集まらないのかもしれません。

 

また、環境や待遇が話と違っていたということもあります。

 

面接時に所長と話したときには残業は忙しい時期だけ、という話だったのに年間を通してずっと残業だらけということも有り得ます。そして、そのことを所長に言うと、「仕事が遅いからだ」と逆に怒られたり・・・。

 

更には、顧客に逃げられてしまった(業績が悪化した)ために、2年目以降は年収を下げられてしまうことも起こり得ます。駄目所長は、「私も苦しいのだから」という理由で自分の経営手腕の無さを所員の給料に転嫁するのです。

 

こんな労働環境では転職したことを後悔してばかりになってしまうでしょう。

 

したがって、年収以上に労働環境や雰囲気などを重視したほうが良いのです。

 

では、どうしたら希望通りの特許事務所で働くことができるのでしょうか。

 

一つには入念な下調べがあります。

 

特に実際にそこで働いている人に話を聞くことは有効なことです。
自分の人生がかかっているのですから、恥ずかしくても、根堀葉掘り尋ねるべきでしょう。

この際、自分と同じ職種の人に聞くのが基本です。

たとえば、弁理士として入所するのなら弁理士に、外国事務員として入所するのなら外国事務員に特許事務所の雰囲気や待遇について尋ねるのです。
事務員に弁理士(その逆もまたしかり)のことを尋ねても主観が入ってしまい、正確さに欠けますから。

 

しかし、そこで働いている人と接触する機会はなかなか得られないのが実情でしょう。

 

では、どうしたらよいでしょうか。

 

「特許事務所名」+ブラック
「特許事務所名」+評判

 

などで検索をしてみるのもよいでしょう。

ただし、数年前の古い情報である可能性が高いといえます。
また、その特許事務所の関係者が「ホワイト」である旨の書き込みをしている可能性もあります。
さらには、ブロガーやアフィリエイターがお金欲しさにてきとーな情報をばらまいている可能性もあります。
(信頼できる情報源かどうかは、その人の他の発言をいくつか見てみると良いでしょう。)
 

したがって、もっと「中立で信憑性のある」情報を得る必要があります。

 

そこで、「転職の失敗」を防ぐためには、他者の協力を得ます。

 

具体的には身近な人たちに聞きます。
家族や友人・知人、誰か一人くらいは特許事務所情報を持っている人がいるでしょう。

持っていない場合には私が情報提供いたします。

お問い合わせ

 
なお、赤裸々な情報源として、5ちゃんねるも使えます。
ノイズも多いのですが、行っちゃ駄目な特許事務所は大体わかります(隠語で書かれていることが多いです)。

 

これにプラスして、「自分の将来像を伝えられる人」は転職に成功しやすいといえます。
たとえば、「将来的に独立したいので、明細書作成技術だけでなく、特許事務所経営に関しても学ぶことの出来る事務所で働きたい」ということを伝えます。
 

もちろん年収が高い特許事務所を希望するのも良いでしょう。

 

ただし、最初に申し上げたとおり、「年収だけに飛びつくと失敗する」可能性が高いといえます。

 

したがって、自分の核の部分に向き合って、「どうして高い年収がほしいのか」ということを突き詰めて考えてみると良いでしょう。

すると、「高い年収とは自分の価値を高く評価されたことの証である」→「ということは、自分の価値を高く評価してもらえるのであれば表面的な年収にこだわる必要はないのでは」「待遇が良い場所で働いて、2年目以降に年収がアップしていくのなら、それこそ正に自分の能力が認められたことの証になるのではないか」ということに気づけます。

 

自分の将来像をしっかりと考えるようにすれば、目先の良い条件が書かれた求人票に飛びつくことがなくなります。

 

求人票には、「高年収の意味」など「はっきりと書かれていない裏の事実」が隠されています。

こうした「裏」情報の意図を読み取ったうえで、転職活動をするようにしましょう。自分で求人票に目を通しつつも、その事務所の人に話を聞いたりすることが転職成功の秘訣です。

 
なお、転職に関して心配なことがありましたら、ご遠慮無く私にご質問ください。