基本的に未経験分野へ転職する場合、年収は下がるのが一般的です。
たとえば、メーカー勤務34歳年収580万円(知財未経験)の人が特許事務所へ転職した場合、年収は50〜100万円くらいダウンすると思います。

ただし、年収がアップするケースもあります。
それは、当たり前ですが「現在の年収が低い」場合です。
そして、年収が低いのは若い人たちですので、20代の人たちは弁理士試験に合格することにより、未経験分野への転職にもかかわらず年収アップすることができます。

実際にあった例で言いますと、20代のメーカ勤務の方(年収400万円代)が弁理士試験に合格し転職したところ、年収が500万円になりました。
30歳の方ですと既に年収が500万円を超えているので、どうしても年収減は否めません。
それでも前職の年収を考慮してくれる特許事務所では前職とほぼ同水準のまま転職することができます。

一方、資格の有無にかかわらず未経験の場合は一律300万円という特許事務所もあります。

40代になるとそもそも知財業界未経験の方が転職すること自体が難しくなります。
ただし、大幅な年収減を受け入れるのならば転職できます。

ただし、それくらいの年齢だとお子さんの教育費等にお金がかかり始める頃ですので、大幅な年収減は受け入れ難いでしょう。
採用側としても、申し訳ないという気持ちになってしまうでしょうから、40代知財業界未経験者の転職は困難です。

受験予備校では、40代以降の人も受け入れていますが、受かっても仕事がない、転職できないという人を大量に生み出しています。
弁理士試験の勉強を始める前に、真実を語ってくれる人と話をしたほうが良いと思います。

既に弁理士試験を始めた、または受かっている場合には、「まずは入れるところに入る」くらいでもいいかもしれません。でも自分を安売りし過ぎるときつくなるのである程度は選んでください。譲れないことは何かと考えて優先順位を付けましょう。相談相手がほしい場合にはご相談ください。

 

なお、20代の方は前述したように弁理士試験に合格することにより特許事務所へ転職して未経験でも年収アップはできますので、なるべく若いうちに挑戦すべきだと思います。

この場合も優先順位を付けて転職先を決めるのは大事なことです。同様にご相談に乗りますのでお気軽にご相談ください。