プロのチェスプレイヤーを対象とした実験で、「長い時間をかけて考え抜いた結果は直感で出した結果と同じである」という結果が出ています。

これを理由として、直感は正しい。直感に従えという風潮があります。

しかし、直感を過度に信頼し過ぎることは危険です。

なぜなら、この実験はチェスのゲームという極めて限定されたことについてのものだからです。とても転職に応用できるものではありません。

 

チェスなどのゲームで直感が信頼できる理由は3つあります。

一つは『厳正なルール』

二つ目は『繰り返し練習できる機会』

三つ目は『フィードバックをすぐに得られる』

 

上記3つのルールを転職に当てはめるとどうでしょうか。

まず一つ目は、転職において厳正なルールなんてないのですから論外です。

二つ目と三つ目も同様です。短期間の間に何度も転職を繰り返しその度にフィードバックを得られるなんて不可能でしょう。そんなことゲームのなかでしかありえないのです。

 

したがって、直感が有効なのはゲーム限定で、現実世界では実はそれほど役に立たないのです。転職時に重視すべき事柄はほとんど全てが論理的に説明できます。

転職だけでなく、恋愛や結婚相手の選択のように人生において重要な事柄もそうです。

直感が正しかったと思ってしまうのは後付けで理由付けをしているからです。

恋愛なんて「この人がいい!」と興奮状態で決めることなのですから、論理的な判断なんてできていません。

なので、失敗したと気づいたときに「自分の直感は間違っていた」と後悔するだけです。

一方、成功したときは成功バイアスがかかり、「やはり自分の直感は優れている」と自分の運を過剰に重視しがちです。

 

繰り返しになりますが、転職は論理的に考えるべきことです。疑問点があるのならば事前に全て解消すべきです。

エイやっで飛び込んで良かったなんてことはまずありません。

 

直感ではなく論理にしたがってじっくり、ゆっくりと転職活動を行うことが転職での失敗を減らす有効な方法です。

 

その他注意すべき事柄について相談に乗ってほしい!という方はお気軽にご相談ください。