最近、上司から評価されていないと感じることはありませんか?
そして、ここでは出世できないと思い悩んでいませんか?
自分にはもっと活躍できる場所があるはずだと思いませんか?
こんなやりがいのない仕事ではなくて人に感謝される仕事をしたいと思いませんか?

もしこれらの悩みを抱えていたら、転職を考える時期にきています。

 

大企業の社員はいわゆるエリートであり、(他と比べれば)年収にそれほど不満はないと思います。

しかし、このやりがいのなさや正当に評価されない辛さは退職を考えるには十分すぎる理由です。
だって、大企業に入社できた自分なら他でもっと活躍できるはずだから。

 

転職を考えたとき、同じ悩みを持っている(た)友人に相談するというのは賢い方法です。

私の弁理士試験受験生時代の友人はいつのまにやら有名企業を辞めて転職していました。
ただし、転職先は別の大企業です。
「憧れの会社だったから」
だそうです。
ブランド名で転職を決める気持ちはわからないではないですが、数年経ってまた同じような悩みが出てきたようです。

 

では、ここで大企業知財部員の転職先候補とメリット・デメリットを考えてみましょう。

1.大企業

上述した私の友人と同様、大企業を辞めて、また大企業です。
理由は、やはり大企業の安定性と年収は捨てがたかったからだと思われます。
でも、悩みの根本的解決には繋がりません。
転職前に様々な人に相談してみると良いでしょう。

2.中小・ベンチャー企業

やりがいを感じられなかったのでベンチャーへ行ってみたという人もいます。
多くの裁量を持ち自由に仕事をしています。
知財部から事業部にきたようなものなので、わからないことだらけですが面白いと思います。

ただし、年収は低く安定していませんし社長の性格によっては社長にゴマをするタイプの人しか出世しません。
人間関係もチームで働くというよりも身内で競うようになり内部分裂の危険性も孕んでいます。

一方、急成長するとんでもないベンチャーのやりがい、おもしろさは大企業に所属していては味わえないでしょう。
転職する際には見極めが非常に重要です。

 

3.特許事務所(特許業務法人,弁理士法人)

今まで「お客様」だった立場から今度は逆の立場になります。大企業の看板を脱ぎ捨てて、個人の力で今後生きていこうと思える人には特許事務所は最適な転職場所でしょう。

注意したいのは、一般企業と特許事務所は違うので、「大きな事務所」が良いとは限らないという点です。
大企業の「縦割り」「分業」という悪い面だけが同じで「裁量」や「スキルアップ」という点から考えると中小より低い可能性があります。

特許事務所は大小の差はあれ、すべからく中小企業です。
弁理士一人いれば独立できてしまう個人の力量が重要な仕事です。個人の力がそのままダイレクトに顧客からの評価に繋がります。
であるならば、数人規模よりも数百人規模の特許事務所のほうがスキルアップの点から考えたら優れているとは限りません。

高いスキルを身につけるには人数の少ない特許事務所のほうが効果的な場合もよくあります。

しかし、注意すべきは歴史の浅い小さな事務所です。できたら開業して5年未満の特許事務所は避けましょう。

 

一般企業の場合は就活で最初に中小企業に入社してしまうと後に大企業に転職しにくくなっていますが、特許事務所の場合はこの法則は当てはまりません。

特許事務所の場合は「スキルの高い人」が転職市場で有効です。そのため、キャリアアップのことを考えたら、明細書作成に関しては素人の大企業知財部員が最初に入る特許事務所としては小さめの特許事務所のほうが良いでしょう。

そこで数年育ててもらって高いスキルを身につけてからまた転職すれば良いのです。

 

といっても、弁理士が一人だけで、あとは特許事務を雇って経営しているような小さ過ぎる事務所も心配です。
特に、クライアントがほぼ中小企業だけ、または大企業一社依存というのも安定しておらず不安です。

 

したがって、ベンチャーに入社するときと同じように、事前に経営状態や明細書の質、所長の人間性等を見極めることが重要になってきます。
従業員が数十人しかいないのに高い売り上げを上げている特許事務所に行くと良いでしょう。

 

息苦しい大企業を抜けて、また息苦しい縦割り組織の中に飛び込んでもより苦しくなるだけです。
あなたは、あなたの能力を引き上げてくれる特許事務所へ転職すべきです。

 

まとめ

安定を求めるならば同じような大企業に転職するのも良いでしょう。

でも、もしあなたの悩みが知財部でのやりがいのなさや本当の力が発揮出来ていないということでしたら、中小企業やベンチャー、そして特許事務所へ転職することも魅力的だと思います。

もし転職相談をする相手がほしいという場合にはお気軽にご連絡ください。
実際に大企業から転職した人たちの生の声をお伝えいたします。