管理職になりたくない・出世したくないという人が最近増えています。

 

「なんで?威張れるし給料増えるしいいじゃん」という声が聞こえてきそうですが、そうともいえません。

それには主に3つの理由があります。

 

理由の一つ目は、今の仕事だけをしていたい、といった場合です。

発明者へのヒアリング&特許明細書の作成のように特許事務所の弁理士のようなスペシャリストとして働いている人は、プレイヤーとしての仕事を続けスキルを高めたいと思っている場合も多く、今の仕事にプラスして管理職の仕事までやりたくないからです。

部下の人数が多いとマネジメントの仕事ばかり増えてしまい、自分のやりたい仕事をする時間が減ってしまいます。現場を離れたくない人には、仕事と責任が増える管理職になるのは憂鬱なことなのです。

 

理由の二つ目は、自信がないからです。

 

プレイヤーとして成果をあげた人が昇進するのは当然と思えるかもしれませんが、名プレーヤー=名監督(管理者)とはいえません。

 

プレーヤーとしてのスキルは低くても、管理職として優れた能力を発揮する人はいます。
自分を客観的に評価出来る人ほど、自分では上手くいくわけがないので管理職にはそんな人になってほしいと思ってしまうのです。

 

慣れないことをするのは誰しも不安です。

自分には人を管理するだけの力がない、不向きだとわかっていると、昇進を拒否したり、昇進しても降りたくなります。

 

さらに、部下にはナメられたり嫌われ、飲み会では部下より多くお金を出さなければならず、上司にはこき使われ、板挟みにあっている中間管理職を見てきた人には、「あんな立場になりたくない・・・」と思って当然です。

 

昇進して地位を得ることが幸せであるとは限らないと考える人が増えたのもうなずけます。

 

 

そして、理由の3つめとしては、いわゆる「名ばかり管理職」にされることが目に見えている場合です。

 

ここで、名ばかり管理職とは、文字通り名前だけ管理職で立派そうなのですが、実際は会社側が残業代を支払いたくないために役職だけ管理職にして、その実態はヒラと同じというヒラよりもずっと過酷な状況に置かれている管理職のことを指します。

 

マクドナルドで「店長」とは名ばかりでずっと働き通しの人に全く残業代が支払われなかった例などがあります。

 

労働基準法の41条には「管理監督者の労働時間等に関する規定の適応外」という規定があります。
管理監督者は、どんなに残業や休日出勤をしても、残業代や休日出勤手当の支給対象ではないということになってしまいます。

 

したがって、管理職になると、有給休暇が取れないだけでなく、そもそも休み無しで働き続けることになり、割に合わないといえます。

このように、管理職になると心身を害することになりそうだと心配になる人も大勢います。

 

また、新しく出来たポジションだと、負担の割合など未知のことが多いので余計不安になるでしょう。

もしも昇進の話が来たら

 

あなたの会社の上司や同僚をみてください。立場に見合う給与や権限を持っていますか?

ポジションだけ「管理職」っぽい名前で、実際は単なる従業員ではありませんか?

 

もし、きちんとした管理職になれるのだったら、自分の成長のためにもぜひ昇進の話を受けてください。

 

ただし、残念ながらあなたに提示された「管理職」のポジションは「名ばかり管理職」だった場合には、昇進を断るべきでしょう。

 

しかし、断りたくても断れない、強制的に昇進させてしまうのがブラック企業の怖いところです。

 

ここで、「名ばかり管理職」かどうかの判断基準を過去の判例を元に示します。

 

「管理職」とは・・・

①会社の経営方針や重要事項の決定に参画し、労務管理上の指揮監督権限を有している

②出退勤等の勤務時間について裁量を有している

③賃金等について一般の従業員よりもふさわしい待遇がなされている

 

このような待遇にある者のことを言います。

 

 

一方、

①重要事項を決定する権限を与えられていない

②勤務時間について裁量が許されていない

③一般の従業員から管理監督者に昇進した場合、残業代がなくなり、年収がダウンしてしまう

 

といった場合には「名ばかり管理職」であるといえるでしょう。

 

判例では、「管理監督者の範囲を決めるに当たっては、こうした職位や資格の名称にとらわれることなく、職務内容、責任と権限、勤務態様に着目する必要がある」と言っています。

 

要するに、管理職であるかどうかは、肩書ではなく、業務内容や待遇によるのです。

 

やっていることは平社員と変わらないのに会社側が残業代を払いたくないために従業員を肩書だけ管理職にするというのは違法になります。

 

管理職になったら残業代が出ないために年収が下がってしまった場合や、20代で管理職になる場合は名ばかり管理職であることが多いでしょう。

 

もし自分の会社の管理職の多くが名ばかり管理職であるということが分かったら自分までそんな役職に就かされてはたまったものではありません。

 

したがって、昇進を辞退することになりますが、それにも限度があります。

 

ではどうすべきかというと・・・

 

しぶしぶ名ばかり管理職になることを承諾するか、転職します。

 

いずれの道を選んだとしても、大変なことです。

 

しかし、名ばかり管理職として働き続けると過労死する可能性が高くなります。

 

したがって、昇進する前、または管理職になった後には転職することを考えたほうが良いでしょう。

 

しかし、名ばかり管理職として働いていると転職活動をする時間なんて無いと思います。

そんな時間があったら少しでも眠りたい・・・と思ってしまうほど心身ともに弱っているからです。

 
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