「事務職」は保育士と同じように、「女性の仕事」と思われています。
また、会社によっては事務職は女性の求職者しか採用しないところも存在します。
しかし、事務職についている男性も多数存在します。私の知人にも事務職をしている男性がいました(彼のことは後述します)。
そこで、事務職のメリットとデメリットを比較して自分は事務職に向いているのかどうか検討しましょう。
事務職のメリット
1.体力は必要ない
事務職は基本的にデスクワークとちょっとした雑用ですから身体が弱い人にもできます。
なお、建設業の事務職等だと、たまに現場に出て力仕事をしなくてはいけないので(だからこそ男性事務職を積極的に採用しようとします)、職種は選ばなくてはいけません。
2.自由な時間がたくさんある。
事務職は激務とは正反対にあります。定時退社が基本です。
これは仕事以外に他のことがしたい、プライベートを充実させたいという人にはありがたいですよね。
副業をして稼ぐこともできますし、資格試験の勉強をすることもできます。
特に難関国家資格を取りたい場合は、土日で12時間以上、平日で2時間勉強に時間がとれるとベストです。
3.仕事内容が簡単
誰にでもすぐできますし、特別なスキルは必要ありません。代わりに女性も含めて競争が激しいのでなかなか事務職のポストは得られません。
4.給与が安定している
企業に正社員として採用された場合、給与が低いとはいえ、安定します。ただし、競争率はめちゃくちゃ高いので、大企業はまず無理です。
事務職のデメリット
1.給与が低い
事務職の平均年収は200万円代です。300万円にはなかなか届きません。
夫婦共稼ぎの場合には大丈夫ですが、一家の大黒柱の収入としては頼りないでしょう。
しかし、仕事内容は変わらないのに女性だともっと低い給与です。
この点男女差別がありますね(^^;日本が諸外国から批判される原因です。まあ、事務職に限らず日本の仕事は男女で賃金格差があります。
2.簡単すぎてやりがいを感じない。
仕事はある程度難しくないと単調でつまらない、雑用をしていると感じてしまいます。
向上心の高い人には辛いでしょう。
3.職種によっては一定の資格やスキルが必要
たとえば、税理士事務所で事務をする場合には簿記の資格(2級以上)が必要ですし、どんな事務でも基本的なパソコンスキル(ワードやエクセルなど)は必要です。
メリットとデメリットを考慮した上での考え方
事務職の最大のデメリットは給与の低さであり、最大のメリットは拘束時間が短いということだと思います。
ということは、副業をしたい人や投資をしたい人にとっては最高です。
もちろんその会社が副業を禁止していないことが大前提ですが、二足のわらじを履きたい、株やFXで儲けたいという人には最高の仕事ですよね。
また、「次の仕事への腰掛け」と考えて一時的に事務職に就くということもありだと思います。
さらには、将来的に重要な仕事をするためにまずは事務職からという考え方もあります。
たとえば、中小企業で総務の仕事をすればキャリアアップしたときに重要な役職に付く可能性もあります。普通の事務職よりはずっと大変ですが、その分やりがいもあるでしょう。
他にも、税理士や会計士の事務所の他にも弁護士の事務所でパラリーガルとして働いたり、特許事務所で特許事務の仕事をすることもオススメです。
私の知人の男性は、20代前半のときに特許事務所で特許事務をしていました。将来特許技術者として働き、最終的には弁理士になるためです。
彼の場合は並外れてコミュニケーション能力が高かったので、どんな企業でも入れそうでしたが、将来の夢のため、若いうちから働く場所を決めていたのです。
弁理士は難関資格ですが、年収はかなり高いので(750万程度)、彼のように特許事務所を経験しておくというのも良いかもしれません。
なお、事務職へ転職する場合は、どこの企業も即戦力を求めていることが多いので、一定の資格やスキルを有している必要があります。
パソコンスキルは当然として、税理士事務所だったら簿記2級、特許事務所だったら知的財産管理技能検定2級をとっておくと良いでしょう。
ただし、試験勉強をしながら転職活動をするべきです。
事務職の場合、競争倍率が高いため、空きが少ないので転職活動は早めに始めておかないと半年たっても転職できないということはよくあるからです。
また、資格試験の勉強中であるということはアピールになりますから合格前に面接になっても大丈夫です。
未経験ならできるだけ早く、どんなに遅くとも30代前半のうちに転職しましょう。
通常の事務とは異なり、「特許事務」という仕事は高給です。普通の事務の倍近くの年収があります。
だからといって仕事の大変さも倍かというとそうではないのでかなりお勧めです。