薬剤師さんは高給取りですが、中には弁理士試験に挑戦したいという方もいらっしゃいます。
平均年収だけで比べると、薬剤師が530万円なのに対し、弁理士は750万円です。
弁理士の年収のほうが200万円ほど高いですからね。

既に薬剤師資格を持っている人が弁理士試験に挑戦すると、選択科目が免除されます。これを考慮すると、薬剤師が弁理士試験に挑むのは理にかなっていると言えます。

薬剤師と弁理士の仕事内容は全く異なることから、特許明細書を書くことに抵抗がなく、勉強をすることが嫌でない限り、弁理士試験に挑戦するのもありだと思います。

 

特に、薬剤師資格を持っている弁理士は少数ですので、あえて弁理士資格をとって「薬剤師&弁理士」という立場でブランディングを図ると弁理士として独立したときに、強力な武器となります。

 

近年弁理士の数が増加し、「普通の」弁理士はなかなか稼げなくなっています。

 

しかし、「薬剤師」+「弁理士」の弁理士は少数派であるため、普通の弁理士に比べたら差別化がずっと容易です。

特に、雇われて働くのではなく、自分が経営者になりたいと考えているビジネスマインドを持った薬剤師には必要でしょう。

 

なお、弁理士の仕事が自分に合っているかわからない人は、明細書を読んでみると良いと思います。

J-Platpatなどで明細書はたくさん見ることができますから、得意分野の明細書を読んでみてください。機械分野の明細書などを見ても理解できなくてやる気が無くなると思うので医薬品など馴染みのある分野の明細書を見てください。
製薬会社名で検索をかけてもよいでしょう。

 

明細書ではなく、判例や特許制度について知りたい場合は私のサイトにたくさん情報が載っていますので御覧ください。

なお、弁理士資格を取りやすくするため、弁理士試験の勉強を始める前に企業の知財部や特許事務所で働くのも良いでしょう。

特許事務所で働きながら勉強したほうが、サポート体制が充実しているので、楽に弁理士資格をとれます。

 

 

なお、現在の年齢が35歳以上の人は今から弁理士試験の勉強を始めても合格する頃には40歳を超えている可能性があるので、転職に苦労します。
もちろん今すぐ特許事務所に転職し、特許技術者として経験を積むのならば大丈夫ですが、すぐには転職せず、まず弁理士試験に挑戦するとなると、弁理士資格は取っても仕事がありません。

ですから、35歳以上の人は薬剤師としてのキャリアを積んだほうが良いでしょう。

あえて難関の弁理士資格に挑戦する必要はありません。
弁理士試験は難関であり、合格まで何年もかかってしまいますから。

 

薬剤師の資格さえ持っていれば40代、50代になっても転職のチャンスがあります。

 

場合によっては弁理士資格を取ってから薬剤師の仕事に戻るという選択肢もあります。
いずれにせよ、行動を起こす前によく考えるべきです。

どうすべきか悩んでいるかたは私にご連絡ください。
過去にキャリア相談を受けた中で、近い事例をお伝えいたします(たとえば、化学の技術分野で特許技術者として転職した例など)。
その方たちとは今でも交流があるので時間と場所さえ合えばご紹介することも出来ます。
弁理士試験の勉強をするならば、絶対に特許事務所へ転職すべきですし、薬剤師としての仕事を続けながら弁理士試験の勉強をしたいならば、勉強をする時間のとれる楽な職場へ転職すべきでしょう。