履歴書の資格欄は4〜5行くらいしかありません。ということは、資格マニアでなくても全てを書ききれなくなるということが起こります。
では、何の資格を書いて、どの資格を捨てるべきなのでしょうか。

 

これについては正解はありませんが、最も基本的なことは、「企業が望むスキルを優先的に書く」ということです。

 

それから、国家資格など難関資格を上に、続いて語学の資格、パソコン系のスキルはなるべく書く、級の高いものを優先して書いていく、趣味の資格は趣味欄で書くという考え方で良いと思います。

 

具体的に例を見てみましょう。

 

たとえば、以下の8つの資格を保有していたとします。

 

税理士資格
普通自動車第一種運転免許(普通自動車免許)
知的財産管理技能検定3級
Microsoft Office Specialist(MOS)
文部科学省後援 秘書技能検定試験(秘書検)
日本漢字能力検定3級(漢検 )
実用英語技能検定2級(英検)
神社検定2級
中国語検定5級

 

そして、転職先希望の企業は上場メーカーの子会社で、募集しているのは経理担当者です。

 

ということは、真っ先に書くべき資格は「経理の仕事ができる」ということをアピールするための「税理士」の資格です。

 

次に書くべき資格は語学のスキルを示すために英検2級でしょう。

英検3級だったら書く必要はありませんが、2級なら書いても良いでしょう。
TOEICだったら600点代からなら書いても良いかもしれません。
中国語検定は級が低すぎるので書きません。

 

さて、その次に書くべきなのはMOSあたりでしょうか。
パソコンのスキルはどんな企業にいっても役立ちますからね。

普通自動車免許も書いて良いでしょう。

 

秘書検はスペースがあったら書いても良いですがこの求人の場合はそれほど求められないでしょうから書かなくても良いでしょう。

 

漢検については3級ですし、書くべきではないでしょう。

もしあなたが外国人だったら書いたほうが良いですが、日本人が漢検3級をアピールしても仕方ありません。(余談ですが中国人の知人には漢検1級を持っている人たちがたくさんいます。が、日本語はあまり話せません)
漢検2級でも書かなくても良いくらいです。

 

知的財産管理技能検定は3級なので書くべきではありません。2級なら書いても良いでしょう。

 

神社検定は完全に趣味の資格なので書かないほうが良いですし、書くのなら趣味の欄に書くべきです。

 

 

このように、業務に必要な難関資格から順番に書いていくのが基本です。

では、有効と思える資格がない場合にはどうしたら良いのでしょうか。

たとえば、資格取得の勉強中でまた試験に合格してはいない場合に、「試験勉強中」と書いても良いのでしょうか。

 

書き方としては、「資格」欄には既に保有している資格だけを書き、もしその資格が業務に関係があるのなら、それにプラスして最後に◯◯の資格試験勉強中と書くのは良いと思います。

やる気のアピールにはなるでしょう。

ただし、実際に試験に合格しているわけではないことからアピールとしては弱めです。

 

これに対し、たとえば弁理士試験の論文試験に受かった場合は「弁理士試験論文試験合格」と堂々と書けばよいでしょう。残すはあと口述試験だけですから、最終合格目前ということを採用担当者も理解できます。

 

最近では弁理士試験短答式試験に合格したことを履歴書に書いてくる人もいるようですし、たとえ最終合格していなくてもがんばっている最中だということはアピールになります。

 

なお、最後になりますが、どうしても内定を貰いたいからと行って資格欄に嘘を書くことは絶対にやめるべきです。

嘘がバレた場合には十分に解雇事由になってしまいます。
こんな理由で解雇されるなんて悲しいですよね。

ですから、手持ちの資格にプラスして自分というものをしっかりとアピールして内定を勝ち取ってください。