働く人々は様々な事柄に悩み、様々な理由で転職を考えます。

低い給与や長時間労働等、給与や労働時間への不満は転職理由で常に上位に位置しますが、突出して高い転職理由は「人間関係」だと言われています。

心理学の実験でも、悪い人間関係の中で生きていると消化器官の異常を誘発したり睡眠障害が起きたりと身体にも悪い影響が出ることが判明しています。

したがって、悪い人間関係は解消することが好ましいと考えられます。

悪い人間関係の職場で働いている人は、転職を考えるようになって当然でしょう。

 

しかし、悪い人間関係の解消方法は転職だけではありません。

いえ、むしろすぐに転職という逃げの手段をとることによって、逃げ癖がついてしまう危険性もあります。

 

そのため、人間関係で悩んだ場合、いきなり転職サイトを閲覧するのではなく、まずは原因究明を行うべきです。

 

たとえば、上司の能力が低くてイライラさせられている場合、「自分がイライラしている直接の理由と本当の理由はなんだろう?」と考えてみます。

まず、「上司の能力が低い」というのは抽象的過ぎるので、具体的な例を思い描いてみます。

すると、『業務に関連する法律は既に改正があったのに上司は改正前の知識を前提にして仕事の話をしてくる。こちらが改正があったことを指摘すると「じゃあ、任せた」とこちらに丸投げしてくる』いうように具体的なエピソードが思い出されます。

 

ここで、「これだからこの上司はダメなんだ」と思いを強くすることは目的ではありません。

自分の考え方を変えるのです。

たとえば、上述のように上司が無能で仕事を丸投げしてくるのならば、「自分の自由に仕事ができる。この調子で働いていたら簡単に追い抜かせられるぜ。ラッキー!」くらいに考えてみてはどうでしょうか。不勉強な上司から頼られるというのも悪くはありません。

無茶ぶりをされてもいうことを聞いていれば上司のあなたを見る目も変わってくる可能性があります。

無能なだけでなく人間的に問題のある上司だったら、上司の評価を落とすようなことを画策するという方法もあります。

無能なだけで人格的に問題がない上司だったら、とりあえず媚びておくというのも手段の一つです。

 

このように、人間関係に悩んだら、まずすべきことは転職サイトを眺めることではなく、「自分の日ごろの行いと考えを変えてみる」ことです。

 

もちろん簡単に変えられるようなことではありません。非常に難しいですし、だからこそ人間関係に悩んで転職する人が多いといえます。

 

でも、人間関係の悩みはどこに行っても付きまといます。

ならば、次の転職先で気分よく過ごせるためにも、今の苦しみから学べることは学び取っておくことが良いのではないでしょうか。

 

とはいえ、一人で考え込んでいるとどうしても同じ結論に至りやすくなります。同じ人間の考えることですからね。

なので、相談相手がいた方が効果的です。

私も相談に乗りますので、相談相手がほしい方はお気軽にご相談ください。どんな業界の方でも大歓迎です。