作者死亡により未完でなってしまった未完成交響曲や未完の小説というものがあります。
サイボーグ009やクレヨンしんちゃんのような未完の漫画もありますね。

これらの未完の作品には著作権は発生するのでしょうか?

あいぴー
書きかけの小説を発表してしまったんやけど、未完成の作品には著作権は発生せえへんの?
ふっくん
大丈夫。

未完成のものでも、思想または感情の創作的表現物と認められる限り、その創作者は、表現物につき著作権を取得します。
未完成の著作物も完成品と同じように著作権法で保護されます

あいぴー
よかった。
ふっくん
でも、構想をしただけで、未だ表現していない場合には、対象となる著作物が存在しないため、著作権は得られません。

例えば、小説のストーリーを考えただけで文章に表現していないのなら、あいぴーに著作権は発生しません。

したがって、小説のアイデアを人に話してしまって、それを真似されても著作権を主張することはできないのです

あいぴー
じゃあ、書きかけの小説を見せてしまって、それを真似されたら?
ふっくん
著作権法が保護するのは「具体的に表現されたもの」です。

あいぴーの表現をそのまま真似して小説を書かれたら著作権侵害とはいえますが、あいぴーの書きかけの小説に着想を得て、アイデアを膨らませて小説を書かれたら、あいぴーの小説とは別作品になっていますから、著作権侵害と主張するのは難しいでしょうね。

あいぴー
なんや・・・。著作権って厳しいんやな。
ふっくん
たとえ書きかけの作品に対しても生まれてしまう権利です。

あまり強力な権利を与えてしまったら文化の発展を阻害してしまいますよ。