こんにちは。この記事を読んでいるあなたはどちらかというとエリートなのではないかと思います。
どちらかと言わなくてもエリートでしたか。すみません。
今日は、身の毛もよだつ怖い話・・・ではなくて転職の話(フィクション)をしてみようと思います。
物語の主人公は、Aさん。大企業に勤めるエリートサラリーマン(35)です。
彼は学生時代に弁理士資格を取得し、大企業知財部に入社しました。
その後、29歳でその大企業を退職してしまいました。
理由は、「もうここで学ぶことはないと思ったから」だとかなんとか・・・。
そして、大企業を退職したAさんはなんと1年かけて海外へ自分探しの旅に言ってしまいました。
一年後日本に帰ってきてからAさんは転職活動をしました。
そして面接で「海外では何をされていたのですか?」の質問に、「自分探しをしていました」などとは答えず、「以前の会社との間に競業避止義務の契約を結んでおりましたので、1年間は転職することができませんでした。時間を無駄にしないためにも海外で英語を学んでおりました。」と答えました。
この答えが響き、Aさんは見事別の大企業知財部に転職することができました。
それから5年後・・・。
Aさんは、また「会社を辞めたい病」を発症してしまいました。
思い立ったら動かずにはいられないAさん。
転職先候補をいくつもピックアップしました。そして、数社に履歴書を送ってみました。
・・・がいくら待ってもナシのつぶて。
3週間が経過しても一通も返信がありませんでした。
気を悪くしたAさんは今度は転職エージェントに登録しました。
そして、すぐに電話をかけてきてくれた転職エージェントに対し、自分の希望年収や希望就職先、待遇などを述べました。
すると、転職エージェントはやんわりとした口調でこう言いました。
「ご気分を害されないでくださいね。履歴書を10通送っても面接へ行けるのは2社程度です。」
「は?自分は一流大学を卒業しているし、大企業で仕事をしてきた。以前の転職もすんなりいった。何が悪いんですか?」
「素晴らしい大学をご卒業されているのは本当に立派なことです。経歴も素晴らしいです。
しかし、30代の今では、出身大学の良さは転職にはあまり関係ありません。
また、一度目の転職のときにはどこも知財部員を欲しがっており売り市場だったため、すんなりと転職が決まりましたが、今は大企業では実務経験豊富な知財部員以外は募集していません。
ですから、大企業の知財部となると、転職は非常に難しくなります。」
「・・・。」
エリートコースを歩んできて挫折知らずのAさんは、初めて自分が否定された経験を味わいました。
「弁理士資格をお持ちなのですし、特許事務所に転職されてはいかがでしょうか」
転職エージェントの提案も、もはやAさんの耳には届いていませんでした。
この俺が・・・一流大卒大企業勤務のエリートのこの俺が書類選考落ち・・・。
Aさんが現実を受け入れ、再び転職エージェントに協力を要請したのはそれから2週間後でした。
「しばらく考えてみたのですが、やはり転職先は大企業知財部ということだけは譲れません。
代わりに年収は多少下がっても良いです」
「そうですか・・・。では、かなり難しいとは思いますが大企業へ履歴書を送ってみましょう」
こうしてAさんと転職エージェントによる二人三脚の転職活動が始まったのでした。
それから半年後・・・。
企業知財部でAさんは生き生きと働いていたとかいないとか・・・
特許事務所でAさんを見かけた人がいるとか・・・
Aさんを他山の石にしてあなたは有利な転職をしてくださいね!