特許事務所の求人では、しばしば「急募」「至急」という文字を見かけます。
タイミングさえ合えばすぐに雇ってもらえそう!と思って飛びついてしまいやすいのですが、少し注意しなければいけません。

それは、雇われた後、すぐに仕事が降り掛かってくる可能性があり、しっかりとした実務経験を積んでいる人でないと処理できなくなってしまう可能性があるということです。
 
たとえば、たった半年しか実務経験のない弁理士が「急募」で弁理士を募集していた他の特許事務所へすぐに転職してしまったとします。そして、拒絶理由通知への対応をしたことがないのに突然前任者の拒絶理由通知に対して対応しなければいけない事態に陥る可能性があります。

拒絶理由通知への対応はある程度数をこなしていれば落ち着いて処理できますが、経験がない場合は、先輩弁理士に聞きながら学んでいくことになります。

 

しかし、「急募」で入った事務所では教えてくれる先輩弁理士が忙しかったり存在しない可能性があります。その場合は、質問できる人がおらず、二進も三進も行かなくなるかもしれません。

これは、かなり苦しいでしょう。

 

また、同じように、特許事務の経験の浅い人が「急募」で雇われていきなり期限間近の案件の仕事を扱うと慌ててどれから処理していけば良いのかわからなくなってしまうでしょう。

 

面接の時には「外国事務も得意です!」と大見得を切っておきながら、実は一度しか外国案件を扱ったことのない人が大量の仕事をいきなり任せられる恐怖を想像してみてください・・・。

 

・・・というわけで、経験の浅い人は、「急募」案件には飛びつかず、教育体制の整った「未経験者歓迎」の特許事務所を選ぶべきでしょう。

 

「未経験者歓迎」と言いながらも教育体制の整っていない特許事務所もありますから、どの特許事務所がきちんと教育してくれるのか周りの人に聞いて確認しておきましょう。

 

なお、転職前に特許事務所の人たちとフランクにお話したいとお考えの方はお問い合わせください。