弁理士やエンジニアが転職をするときに真っ先に考える転職先候補の一つが特許事務所です。

この特許事務所には大まかに分けて、大手・中規模・小規模特許事務所があります。

このいずれの特許事務所に行くかについてですが・・・

 

結論から述べてしまうと、

「自分に合った所」です。

 

「だから、どこが自分に合っているんだよ!」と聞かれそうなので、順番にご説明します。

 

特許事務所の特徴

弁理士の数

在籍弁理士の人数が100人以上いるような特許事務所はいわゆる大手特許事務所です。弁理士以外の従業員(特許事務、エンジニアなど)の数も含めると、数百人になります。
30人〜100人くらいだと中規模特許事務所。
一方、3人〜10人くらいの弁理士事務所が小規模特許事務所と言われています。
中でも弁理士一人だけの事務所で特許事務も一人だと個人事務所です。
 

教育制度

 

事務所の方針により異なります。基本的に大手では教育制度が整っていないことが多いといえますが、力を入れているところもあります。
所長自ら明細書をチェックする事務所や、担当上司がチェックするなど様々です。
教育担当者の書いた明細書を見ると実力がわかりますので就職前にチェックしておくと良いでしょう。
 

場所によっては、教育が厳しすぎて心が折れることも・・・。

ご自身の性格(多少厳しい指導でも実力がつくならいい!と考える性格。「褒めて伸ばしてほしいタイプ」など)によって合うかどうか印象は異なるでしょう。
また、実力だけで組織の上にいった人は、教えることが下手で(すぐに怒って怒鳴ってしまう)教育者としてふさわしくないこともよくあります。
 

新卒で特許事務所に行ってしまうと社会人経験が無いので、優しい所長に当たっても「厳しい」と感じてしまう可能性があります。

また、逆にコミュニケーションがうまく取れない新卒相手に普段は優しい所長がイライラすることもあるでしょう。

 
人によってその事務所に抱く印象は異なることから、少数の人の意見を聞くだけでは本当の姿は見えてきません。
もし、先輩や友人知人から「○○特許事務所、教育制度が整っていてお勧めだよ!みんなすごく優しいし」と聞いても自分がそこで働いたときに必ずしも同じ感想を持つとは限りません。
情報をくれた人がそこの事務所しか知らない可能性もあります。
転職エージェントにいたっては、金払いの良い所を優先的に推してくるので、転職エージェントがお勧めしないところに入った方が良いくらいです。
 

要するに、「絶対に安全な転職はありえない」ことから、最期は一種の博打で入所するしかありません。

 

もし博打に失敗してハズレを引いてしまったら・・・?

 

 

・・・ブラックでない限りなるべく頑張りましょう。

 

しかし、ブラックと判明した場合には速攻で逃げてしまってもいいでしょう。
だって、弁理士や特許技術者として就職したはずが、特許事務の仕事や雑務しかさせてもらえないなんておかしいしスキルアップ出来ませんからね。

 

給与

大手は給与はきちんと出してくれるのですが激務であることが多いといえます。

しかし、事務所によっては交渉次第で定時に帰らせてくれます。(もちろんその分給与は減ります)

子育て中の人などワークライフバランスを重視する人は転職前にこの辺りのことをきちんと話し合っておきましょう。

 

まとめ

未経験の場合は最初はあまり大きい事務所に行かないほうが良いのかもしれません。
分業体制のため、偏ったスキルしかつかないことが多いからです。
特許事務所の場合は一般企業とは異なり、大手=安定しているわけではないので、事務所規模は考える必要はありません。

 
必要な場合には弁理士である我々が情報をお渡ししますのでお問い合わせください。