書類選考に通り、面接。

緊張する時間ですが、今まで練習とシュミレーションを繰り返してきたのですからもう大丈夫なはずです。

 

ここで、「希望年収はいくらですか?」と聞かれる場合があります。

 

この質問をされたら、ほぼ内定が確定したと思っても構いません。

「この人を雇いたい」、そう思ってもらえたから最後の「年収交渉」のステップにまで来たのです。

しかし、油断は禁物です。

答え方次第では内定を逃してしまうことになりますから。

 

では、「希望年収はいくらですか?」との質問にはどう答えれば良いのでしょうか。

 

「傲慢なやつ」と思われたくないから低く言う、または、「御社(所)の給与規定に従います」と謙虚な態度を見せる、という考え方もあるでしょう。

しかし、この答えは、50点です。

 

なぜなら、自分を安売りしているからです。

 

雇う側は、できるだけハイスペックな人材を低賃金で雇いたいと思っています。

あなたが「安くてもいい」と言うのなら、安く雇われるだけです。

それでは、転職の目標の一つである「年収アップ」を達成することができません。

本当はいくら以下では働きたくないという気持ちがあるのに、良いイメージを持たれたいからと、自分を安売りしすぎないように気をつけましょう。

「年収の最低ライン」は決めておくべきです。

 

 

先程とは反対に、○○○万円です!と前職よりも大幅に割増した金額を主張するのはどうでしょうか。

 

これも好ましくはありません。

「自分の市場価値がわかっていない」と思われるからです。

 

一定の業界の一定の職種はこれくらいという相場が決まっています。

その相場を著しく上回る年収を希望する人は、業界研究が出来ていない、または傲慢な人という悪い印象を持たれてしまいます。

 

たとえば、32歳弁理士、前職が特許事務所勤務で年収が750万円だったとします。

 

その人が企業知財部に転職する際に面接で希望年収を聞かれ、「前職と同じか少し上の800万円程度を希望します」と答えるのは好ましくない可能性があります。特許事務所でもらっていたのと同じだけの額を中小企業で貰えるとは限らないからです。

 

理想的な希望年収の答え方

では、希望年収額については、どう答えるのがベストなのでしょうか。

 

それは、「業界や職種の相場をしっかりと研究した上で、自分のスキルや経験を考慮に入れ、客観的に妥当と思われる金額」を導き出してその額を伝えることです。

メーカーの知財部で30代前半の人はこれくらい貰っている。自分は英語力がこれくらいで、弁理士試験の一次試験に通過した。しかし、企業知財部の経験はない。それなら、自分の市場価値はこれくらいだ、というように客観的に自分に値段をつけるのです。

 

日本人は自己主張が苦手なので、希望年収を聞かれると、「いくらでもいいです」などと遠慮してしまいます。

または、無計画に「〇〇円欲しいです」など自分の希望だけを伝えるため、交渉がうまくいきません。

 

謙虚になりすぎず、きちんとあなたの市場価値を根拠に専門性やスキルをアピールして、価値に見合った年収を獲得できるようにしましょう。

なお、業界の年収相場などがよくわからないという人は、お問い合わせください。

経験やスキル等を勘案しあなたの希望職種の年収をお知らせいたします。