高給の製薬大手にリストラの嵐が吹き荒れているという医療系の記事を読みました。
https://diamond.jp/articles/-/174849?utm_campaign=doleditor&utm_medium=email&utm_source=daily

 

その記事には分かりやすい図も載っています。

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この図を見ればおわかりの通り、数年前から「医療現場にMRは不要」として多くの製薬会社でMRをリストラしています。

なぜMRが不要なのかというと、薬については専門書やウェブサイトを見れば情報はいくらでも手に入れることができるため、わざわざMRが医師に説明する必要がないからです。

医師にとっては自分の好きな時間に情報を得ればいいわけですし、製薬会社にとっては高給取りのMRはお荷物です。

 

もちろん全てのMRが不要なわけではありません。

実績を上げているエース級のMRは相変わらず製薬会社で優遇されています。

 

しかし、そんな人、ほんのわずかです。

多くのMRはリストラの対象です。
売るもの(新薬)が無いのですから当然です。

 

新薬が発売されなくては製薬会社は立ち行かなくなるため、研究者の方がMRよりずっと大切にされています。

もちろん結果を出せない研究者はリストラの対象ですが、特許文献を見る限りは製薬会社の研究者は頑張っているので、MRよりは仕事が続けやすいでしょう。
(とは言ってもリストラ対象の研究者もいるでしょう。そんな方はこちらの記事をお読みください。)

 

じゃあ、ジェネリックメーカーでMRをすればいいと思うかもしれませんが、ジェネリックメーカーも薬を売りにくくなっています(リンク先で説明しています)。

 

要するに、もう医療現場にMRはそれほど必要ではなくなってしまったのです。

 

上記記事によれば、2018年度だけで約2000人ものMRが転職市場に放たれるそうです。

普通のMRが今の会社に残っても給料は下がるだけです。

 

したがって、「MRを辞める」というという選択肢が重要になってきました。

 

そもそもMRの仕事って、スキルアップやキャリアアップに繋がることが少ないですよね。

いかに医師に気に入られるかが重要で本人のスキルは一切関係無しだと仕事を続けていても虚しくなって来る人がいるのも当たり前です。

 

それに長時間労働で休日出勤も頻繁にありますし、プライベートの時間がなかなかとれません。

転勤も多いことから家族、特に子どもがいる人にとってはしんどい仕事です。

 

では、MRを辞めて転職する場合にはどんな仕事に就けば良いのでしょうか。

 

元MRにお勧めの転職先

 

医療系だと、給与は下がりますが、CRAやCRC、それからCRAは働きやすいのではないでしょうか。
ただし、MRから転職してくる人が大勢いるので、転職はかなり難しくなっています。

 

薬剤師資格を持っているのなら、薬剤師として転職してしまうのが一番です。
特に女性にはこれほど働きやすい仕事は無いのではないでしょうか。

 
関連記事:薬剤師の転職

給与も高めですし、MRの給与が今後下がり続けることを考えると薬剤師資格を持っている人には薬剤師として転職するのがベストでしょう。
特に30代以上の場合は異業種へ転職するのは難しいので薬剤師資格を最大限に活かすべきです。

 

文系の人の場合は、生命保険会社の営業が良いでしょう。
内容的にも近いですしね。

また、生命保険会社に限らず、幅広く営業職を検討したほうが転職成功率が高まるでしょう。

 

MRにお勧めの意外な転職先

 

さて、上述した転職先はあまりにも当たり前といえば当たり前の転職先です。

 

ここからは、聞いたこともないような転職先をおすすめしていきたいと思います。

 

まず一つ目は、企業の知的財産部(知財部)です。

 

「知財部って特許を扱うところでしょう?そんなところで働けるわけない!」そう思われるかもしれません。

 

しかし、最初から特許について知っている必要はありません。

最近では知財部は一流大学出身者が新卒で行くことが多いエリート部署です。

彼らは在学中から特許について学んでいる人もいますが、特許についての知識が無いままに就職する人も多くいます。

 

ですから、会社に入ってから勉強することがたくさんあって大変ですが、非常にやりがいのある仕事です。

 

知的労働に加え、発明者やその他の多くの人たちとコミュニケーションを取る必要があるため、MRという仕事で培ったコミュニケーション能力が最大限に発揮できる場所でもあります。

 

したがって、20代の人には企業の知財部をお勧めいたします。

 

また、理系だったら特許技術者、文系だったら特許事務という仕事が出来ます。

 

どちらも一年目は給与は低いのですが、数年経験を積めばすぐに給与は高くなります。

 

特許事務は女性に非常に働きやすいですし(残業無し、転勤無し)、特許技術者は弁理士になれば収入はMR時代を凌ぎます(平均年収800万円)。

 

これだけの収入を得るということはそれなりに大変な仕事ですが、知的労働がメインですので、スキルアップが望めないMRよりやりがいがある仕事です。

もし特許技術者特許事務という仕事にご興味を持たれましたら、リンク先の記事を御覧ください。

また、ご自身の経歴と知財業界へのマッチ度を知りたい方はお問い合わせ下さい。